在日中国人“100万人”時代は間近──。2000年時点で32万人だった在日中国人は、今やその3倍近くにまで膨れ上がった。変わったのは人口だけではない。その中身もまた、多くの日本人のイメージを打ち壊すほどに変貌しているのだ。富裕層から裏社会まで、中国という国家の“縮図”ともいえる、在日中国人社会の今に迫る。
日本人と中国人の国際結婚と聞いて、「小金持ちの中年日本人男性と若い中国人女性」という格差婚が浮かぶとしたら、それはもはや時代遅れだ。今では、“逆転現象”も起き始めている。
「日本は会社対会社の付き合いだが、中国は個人対個人がまずありき。その上にビジネスが成り立つ」と、中国の商慣習に詳しいASIA-NETの吉村章代表は伝授する。
あらゆる業界で人手不足が深刻化する昨今、優秀な人材を求めて中国人の採用を積極的に行う企業が増えている。だが、日本語の能力だけで採用すると、痛い目に遭いかねない。
中国人とうまく付き合うには、どうすればよいか。本名信行・青山学院大学名誉教授の著書『Q&Aでわかる中国人とのつき合いかた』(大修館書店)をひもときながら見ていこう。
在日中国人の質と量、両面の変化は隣人である日本人コミュニティーにも影響を与える。都心の繁華街のみならず、閑静な住宅街でも中国人が増え、日本人とのご近所トラブルも多発中だ。 姫田小夏(ジャーナリスト)
在日中国人女性による売春の温床といえば、都心の繁華街だけでなく郊外の駅前にはほぼ必ずといってよいほど存在する店舗型の中国エステ。だが、2010年代に入り、新たな“場”が登場している。
数億円のタワーマンションに暮らす在日中国人が増える一方で、生活保護を受けながら月額家賃1万円程度の“限界団地”で暮らす者は多い。いま、在日中国人にも格差が広がっている。
在日中国人が集まるエリア、東京・池袋駅北口かいわい。横浜や神戸の中華街がテーマパーク風とすれば、ここは生活感あふれる“リアル・チャイナタウン”。その勢力図が変わりつつある。 根本直樹(ライター)
大手金融機関である損保ジャパン日本興亜で働く3人の中国人社員。彼らに、日本に来た動機や経緯、実際に日本で働いてみて感じたことなどを本音で語ってもらった。
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