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1987年、負債37兆円を抱えて日本国有鉄道は崩壊した。代わって誕生したJR7社は自律的な経営へ転じ、利益追求主義へとかじを切った。それから30年。7社の明暗はくっきりと分かれ、負け組企業には存続の危機が迫る。分割民営化の「ひずみ」が今、浮き彫りになっている。
今や4000種類もあるといわれる駅弁。その中から今回、“駅弁女王”と呼ばれる小林しのぶ氏に、JRの駅で購入できる駅弁44種類を厳選してもらった。ぜひ、旅先で味わってみてほしい。
本誌では、JRの全路線において将来の沿線人口の減少率を独自に推計し、“廃線危険度ランキング”を作成した。廃線の危機が迫るのはJR北海道の路線だけではない。
日本の春は、JR九州の指宿枕崎線から訪れる。日本最南端のJR駅、西大山駅があるからだ。多くの鉄道ファンが訪れるこの路線ですら乗客数が伸び悩んでおり、将来的に路線を維持できる保証はない。
鉄道での移動が「手段」から「目的」になる──。車両の高速化や新幹線開業に伴い、深夜時間を利用して目的地へ移動する寝台列車が、その役割を終え消えていった。
米アップルは2016年10月、日本で「アップルペイ」サービスを開始。iPhone7にJR東日本のICカード乗車券「Suica」を取り込んで、電車の乗降や買い物をキャッシュレスでできるようにした。
高い安全性を誇る新幹線だが、新潟県中越地震での脱線(2004年)や東海道新幹線放火事件(15年)など事故も少なからず起きている。天災やテロへの対策はどこまで進んでいるのか。
北海道から九州まで新幹線がつながるなど、JRには明るいムードが漂う。しかし、未来が安泰なわけではない。航空会社やITジャイアントが、虎視眈々とJRの縄張りを狙っている。
新幹線や超電導リニアに象徴されるように、世界の鉄道業界を見渡しても、JRは技術開発の先頭を走っている。地震やテロ対策も含め、最新技術で可能になった成果と課題に迫った。
松岡哲也(JR四国お客様サービス推進室デザインプロジェクト)
かつてエリートの“巣窟”と呼ばれた国鉄。選ばれし者だけが入社できた時代から、いまや就職人気ランキング上位の常連となるなど、良くも悪くも「普通の企業」に成り果てた。
投資や人件費抑制といった民間企業なら当たり前にやることを国鉄はできなかった。毎年度公表されていた監査報告書にある財務情報を基に、巨艦が沈没していくさまを分析してみた。
時澤文夫(JR東日本高崎車両センター高崎支所技術専任役アドバイザー)/我妻 翼(JR東日本大宮総合車両センター車体科 SL班)
20人の若手改革派が署名した連判状が国鉄改革のうねりをつくり出した。膨張する借金に、荒廃した職場。日本国有鉄道の惨憺たる状況が、30~40代の若手志士たちに腹を決めさせた。
土橋 博(JR北海道 函館新幹線運輸所主任運転士(指導担当))
石川裕章(JR西日本 創造本部ビジネスプロデュースグループ プロデューサー)
JR九州が悲願の上場を果たした。優等生扱いされるJR九州ではあるが、実は、上場には高い壁が立ちはだかった。次の上場候補であるJR貨物にも波乱要因が持ち上がっている。
<本州三社社長に聞く 民営化の「メリット」「デメリット」> 私鉄王国の近畿圏で勝利 今後は中核都市開発へ
<本州三社社長に聞く 民営化の「メリット」「デメリット」> 東京-大阪輸送が使命 豪華列車は投入しない
<本州三社社長に聞く 民営化の「メリット」「デメリット」> JR北海道との統合はない 独立経営を維持するべき
北村拾美(ジェイアール東海パッセンジャーズ東京列車営業支店チーフパーサー)
JR7社の明暗がくっきりと分かれた。30年間で、本州三社は潤い、三島会社とJR貨物は相対的に沈んだ。30年前に設計されたJRグループのビジネスモデルが制度疲労を起こしている。
大小原敦史(JR東日本総合企画本部品川・大規模開発部 課長 品川事業計画グループリーダー)
JR東日本は、運輸以外の多角化事業で成功していることで知られる。品川大規模開発は、その多角化の集大成ともいえるプロジェクト。JR東日本は、文字通り社運を懸けている。
今でこそ、JR7社の強みや事業の特性がはっきりと分かるようになった。JR東日本といえば山手線に代表される首都圏エリアに強いし、JR東海といえば東海道新幹線で収入の9割を稼ぐといった具合だ。
元はといえば、日本国有鉄道という同じ組織から派生したJRグループ7社。だが、各社のキャラクターはまったく異なる。グループの重鎮である“三役”は、JR東日本、JR東海、JR西日本の3社だ。
JR北海道が半分の路線を維持できないとギブアップ宣言した。だが、政府も北海道もJRグループも、責任を押し付け合うばかりで再建の糸口が見えない。北海道に春はやって来るのか。
国鉄の分割民営化は光と影をもたらした。人口の多い都市部ではサービスが改善したが、地方では赤字路線の廃線や縮小が相次いでいる。民営化30年でいよいよ顕在化した「影」に迫った。
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