駅で電車を待ってたらシリア難民に会った話

テレビなどで報道される「遠い国で起きている大変な出来事」は、どうしても関心が薄れてしまうもの。フランスに移住して3年が経つ牧村朝子さんは、先日、ある女性にたどたどしいフランス語で話しかけられて、そのことを実感したそうで……。思いがけないシリア難民との出会いに、シリアへの空爆やISISの活動など、遠い国で起こっていることを身近に感じた出来事を語ります。

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今朝出かけるときには、思いもよりませんでした。

今日、シリア難民に会うだなんて。

2014年、アメリカは「イスラム国(ISIS)」を名乗る過激派勢力に対する空爆に踏切りました。イラクにつづいてその対象になったのがシリア。シリアでは日本人男性の拘束・殺害事件も発生するなど、たしかに、ISISの活動もさかんですが、空爆による死者は2015年2月の時点で1600人を超えたといいます。そして空爆だけでなく、すでに5年は続いている内戦での死者が20万人を超えて増え続けています。

……そんなニュースが私にとって、まだ「遠くで起きているたいへんなこと」でしかなかった、2015年6月25日。

私は妻と電車を待っていました。朝から早起きして、片道2時間の役所へ、滞在許可を受け取るために。

日本人はフランスにとって外国人ですから、フランス人と結婚しただけでフランスに住める訳ではないんです。cakesでも中村綾花さんが「私、パリの移民なんです」で書いていらっしゃる通り、とても面倒な手続きが必要になります。

そういうことで駅で待っていたら、フランスについたばかりの頃のことを思い出しました。「ボンジュール」と「メルシー」と「クロワッサン」しか知らず、フランス人である妻がいなくては何一つできない気がしていたあの頃のことを。

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ハッピーエンドに殺されない

牧村朝子

性のことは、人生のこと。フランスでの国際同性結婚や、アメリカでのLGBTsコミュニティ取材などを経て、愛と性のことについて書き続ける文筆家の牧村朝子さんが、cakes読者のみなさんからの投稿に答えます。2014年から、200件を超える...もっと読む

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コメント

Dolores017 とても身につまされる話。他人事なんかではないんですよね。ところで記事の最後のアンケート、セーラームーンが好きな方には是非答えて欲しいなと思いました。>> 3年以上前 replyretweetfavorite

makimuuuuuu ▼ いま身にしみて思います。ほんとうに、なにもかもは、国境線では切り離せないほどにつながっているんだなあって。 3年以上前 replyretweetfavorite

tokyosisters69 胸が締め付けられたー 4年弱前 replyretweetfavorite

makimuuuuuu こんなことがあったので書きました ▼ https://t.co/Y6LO76xFdO http://t.co/nXMFeqRmDn 4年弱前 replyretweetfavorite