海外旅行をしているような学生は甘い?
前回、「忙しすぎて恋愛なんかしている暇がなかった」という女子大生の本音をご紹介したが、どれほど忙しかったのだろうか?
半年ほど前、娘のアリソンと姑の家を訪問した。3人で散歩中、姑の友人Aさんが通りかかった。
Aさんには、アリソンと同い年の孫息子Bがいて、二人は3歳くらいのときに一緒に遊んだことがある。当然のように「大学卒業後はどうするの?」という会話の流れはになった。
私たちからの話もつきたとき、Aさんは姑に向かってこう尋ねた。
「そういえばあなたの末っ子、投資銀行でマネージングディレクターとしてチームを率いているんでしょう? Bが金融関係に就職したいって言っているんだけれど、会って相談にのってもらえないかしら?」
裕福な学生が多いことで知られるリベラルアーツ大学で特に専門性がない学問を専攻したB君には金融関係でのインターンシップの経験(それどころか働いた経験そのもの)がない。夏休みはイタリアのヴィラで家族バケーション、春休みは友人と海外放浪の旅だ。それなのに、どうやら卒業を数カ月後にひかえた今になって「ウォール街で働くのもかっこいいかなあ」と思いついたらしい。
姑の友人が立ち去った後で娘が呟いた。
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