渡辺由佳里
アメリカのエリート女子大生が恋よりも優先すること
アメリカの女子大生たちは「恋愛する時間がないし、費やしたくもない」と、性的欲求を(好きでもない)hook-upパートナーで簡単に解消する人もいるのだそうです。しかし、それこそ恋愛以上に時間と感情を浪費する虚無な行為として捉える意見もあり……。彼女たちは、deadlyな(死に物狂いでやらないと単位が取れない)想像を絶する大学生活を送っていました。
現役女子大生たちに聞いたhook-upカルチャー
前回、アメリカの若者たちの恋愛について、大学を卒業したばかりの娘の意見を書いたが、異なる見解も知りたいものだ。
大学の寮で娘のルームメイトだったソフィアとエイミーがナンタケット島の別荘に遊びに来たので、1週間みっちりと恋や仕事、将来について語ってもらった。
ソフィアの両親はポーランドからの移民で、父は大学の数学教授、母親は高校のフランス語教師だ。本人も語学が得意で、ポーランド語と英語はネイティブ、フランス語も仕事に使えるほど流暢だ。大学入学当時は語学か文学関係を専攻するつもりだったが、入学後科学分野に興味を抱き、生物学専攻、医学大学院進学のためのPre-Medのコースに変更した。
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この連載が本になりました! 仕事、お金、恋愛、結婚、子育て、人間関係…アメリカ生活30年の著者が獲得した 「後悔しない生き方」のコツ。
この連載について
渡辺由佳里
「アメリカンドリーム」という言葉、最近聞かなくなったと感じる人も多いのではないでしょうか。本連載では、アメリカ在住で幅広い分野で活動されている渡辺由佳里さんが、そんなアメリカンドリームが現在どんなかたちで実現しているのか、を始めとした...もっと読む
著者プロフィール
エッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家。助産師、日本語学校のコーディネーター、外資系企業のプロダクトマネージャーなどを経て、1995年よりアメリカ在住。
ニューズウィーク日本版に「ベストセラーからアメリカを読む」、ほかにFINDERSなどでアメリカの文化や政治経済に関するエッセイを長期にわたり連載している。また自身でブログ「洋書ファンクラブ」を主幹。年間200冊以上読破する洋書の中からこれはというものを読者に向けて発信し、多くの出版関係者が選書の参考にするほど高い評価を得ている。
2001年に小説『ノーティアーズ』(新潮社)で小説新潮長篇新人賞受賞。著書に『ベストセラーで読み解く現代アメリカ』(亜紀書房)、『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社)などがある。翻訳には、レベッカ・ソルニット『それを、真の名で呼ぶならば』(岩波書店)、糸井重里氏監修の『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社、日経ビジネス人文庫)、マリア・V スナイダー『毒見師イレーナ』(ハーパーコリンズ)、がある。