世間の魔の手から「オトコのカラダ」を守れ!

『オトコのカラダはキモチいい』の著者、二村ヒトシさん、金田淳子さん、岡田育さんと、お笑い芸人でBL愛好家のサンキュータツオさんによるニコニコ超会議のトークショー。後編では、これからのBL界とエロ心について語ります。元々BL界隈だけで使われていた「壁ドン」が日本中で流行った事について、タツオさんは危機感を覚えたのだそうです。最後の未開の地、オトコのカラダをどうしたら正しく耕すことができるのでしょうか。

失われた「壁ドン」の美しさ

サンキュータツオ(以下、タツオ) ちょっと話は戻りますけど、前編で男は自分の体の可能性に気づいてないって話をしたじゃないですか。

二村ヒトシ(以下、二村) しましたね。男は人生を4分の3損してると。

タツオ はい。でも、それって決して悪いことではないかもしれないとも思うんですよ。例えば、日本ってまだ手付かずの自然のある田舎ってあるじゃないですか。

岡田育(以下、岡田) はいはい、ありますね。

タツオ 都会の人たちってそういうところをいいなって思うけど、その土地にいる人はその魅力に気づいていない。あれって、「田舎萌え」だと思うんですね。
 そうなると、性的な世界の中での手付かずの自然が残ってる田舎っていうのは、男なんだと思うんです。

岡田 たしかに! おぼこいのがいい!

タツオ この本が危険なのは、男が自分の田舎、地方の魅力に気づかせてしまうんじゃないかってことなんです。

岡田 あー、自分のウリに気づいて、もっとお客さんを誘致したくなって、要らん村おこしをして「媚び」が出てしまう可能性があると。

金田 なるほど、そう考えると、男体という田舎が興されすぎるのも、いかがなものか? ということでしょうか。ただ、BLについても男体の魅力についても、もはや、一般に広がっていく動きは止められないですよね。

岡田 とうとう最後の未開の地にも、文明の波が到達してしまったと……。

タツオ 僕も最近はBLについて話すことが増えたんですけど、いろんなところで怒られるんですよ。静かにして、ひっそりやりたいんです、と。
 去年「壁ドン」って言葉が流行りましたが、壁ドンって元々、BL界隈だけで呼んでいた記号というか、内輪の言葉ですよね。

金田 BLのほかに、少女漫画系で出てくるくらいかな。

タツオ 壁ドンを日本中の人が知った瞬間に、終わったと思いました。様式美をネタ的に認知された時点で、元々の美しさはなくなってしまったと。

岡田 うーん、たしかに、名称が与えられたことで、全然関係ない文脈で使われてしまったりとかね。

タツオ おそらくBLもそういう時代になるんですよ。飲み会で酔っぱらいのおっさんが、腐女子とかオタクって言われてる女性社員の前で「これがBLって言うんだろ?」って壁ドンしながら言う時代になると思う。

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360度全方位、萌えろ!—『オトコのカラダはキモチいい』サンキュー座談会

サンキュータツオ /金田淳子 /岡田育 /二村ヒトシ

『オトコのカラダはキモチいい』AV監督の二村ヒトシさん、ボーイズラブ研究家の金田淳子さん、文筆家の岡田育さんの3名による共著、『オトコのカラダはキモチいい』。発売早々に重版が決定し、現在も売れ行き好調の本書の販促活動として、ニコニコ超...もっと読む

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コメント

nijuusannmiri この人はほんと凄いわ。「僕は今年51になるんですけど、むしろ勃たなくなってからが勝負だと思っています。心は常に勃起していますし」 3年以上前 replyretweetfavorite

hasunosugita https://t.co/aYecYdvq4c 3年以上前 replyretweetfavorite

nimurahitoshi AV監督、BL研究家、文筆家、BL愛好家芸人の4人が、BLの深淵にせまる。 3年以上前 replyretweetfavorite