■ブラックコーヒーの効果は30分後!
気分を高めたいなら、食事といっしょにカフェインをとるのがいちばんでしょう。
ある実験では、ブラックコーヒーのように水だけでカフェインをとると、30分で気分が高まりました。
ただし、1時間半から2時間半後には、カフェインのせいで頭がぼんやりし、前より疲れたと感じ、敵意をより感じるようになったことがわかりました。
ところがこの影響は、ブラックではなく、ヨーグルト飲料に混ぜた場合は観察されず、気分へのプラスの効果がずっと続きました。コーヒーに砂糖だけを入れる人は多いかと思いますが、砂糖だけではじゅうぶんでないと知っておくとよさそうです。
この実験では、カフェインにグルコースだけを加えた場合、摂取から数時間以内の気分にプラスの影響は観察されなかったのです。
ではあなたの生産性にプラスの効果が現れるには、どれくらいの量のカフェインが必要でしょうか?
それは人によって違います。ですから自分に適した量を見つけることが必要です。
おそらく一般には少量のカフェインは気分を高め、不安を軽減します。ただしカフェインが不安を強めるか和らげるかは、人によって遺伝的に異なります。
カフェインに関していえば、多いより少ないほうが、ときに効果があることが研究からわかっています。
■カフェインは少量のほうが効果がでやすい!
注意力について調べたある実験では、200ミリグラム以下のカフェイン(Mサイズのストロングコーヒー1杯)は注意力を高めますが、400ミリグラムのカフェインには追加の利点がないことがわかりました。
ほかの実験では、被験者に朝遅い時間に100ミリグラムのカフェイン(スモールサイズのコーヒーに相当)と午後早くに150ミリグラムのカフェインを飲んでもらいました。これは一般の人のよくあるカフェイン摂取習慣をまねたものです。被験者のうち、ふだんカフェインをいっさい、もしくは少量(一日40ミリグラム以下)しかとらない人は、いつもより覚醒したとも、認知機能が高まったとも感じませんでした。
反対に、ふだんから一日40ミリグラムを超えるカフェインをとっている人は、警戒および認知機能がともに高まったと報告しました。ふだんコーヒーをあまり飲まない人にはカフェインが不安を誘発するので、気分や認知におけるカフェインの利点は相殺されたと論文の著者たちは主張しています。
また、栄養ドリンクのレッドブルは、半分のほうが、まる1本分、または1本半飲んだときよりも望ましい効果をもたらしたという報告があります。この栄養ドリンクのいちばん少ない量の摂取のほうが、疲労回復や自己抑制の能力を高める実行機能について、たくさんの量を摂取するより効果が現れたのです。
カフェインが最大の効果を発揮するには30分かかります。
ですから、とくに疲れていたりストレスがたまっている時のように、もうちょっと飲みたくなるのはよくある誘惑ですが、次を飲む前に、かならず効き目が出るまで待ちましょう。
そうしないと、うっかり飲み過ぎて、気分が高まるどころか、ひどいいらいらに襲われるかもしれません。
もしも、あなたがカフェイン依存だとすれば、カフェインから最大の効果を得るには、疲れたりストレスを感じたりしても、いつもの量にとどめておきましょう。
そしていつもよりカフェインをもっと多くとりたくなっても、効き目が出るまでしばらく待ってからにしましょう。
■逆算して、頭の回転をピークにもっていくための
食べ方・飲み方
食べ過ぎたり甘い飲み物を飲んだりすると、それから数時間のあいだ怠惰になって疲れることを私たちは本能的に知っています。昼食をたらふく食べたあとに睡魔に襲われた経験は誰にもあるでしょう。
頭をフル回転させたいときは、何を食べ、何を飲むか、そして1時間後にどんな気分でいたいかを意識するとすべてが変わります。
食事やおやつのあとの2、3時間に生産性を高めるために、何をどのように食べて飲むべきか、これからその秘訣を教えしましょう。
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