良いアイドルの条件
これだけアイドルが多様化している時代、良いアイドルの条件は人によって様々だと思いますが、アイドル業界の“中の人”としても、いちアイドルファンとしても、私がはっきりと言えるものがひとつあります。
それは《スタッフに愛されていること》です。
握手会にSNSと、アイドルを身近に感じられるコンテンツに溢れている今は、ここ数十年で最もアイドルが嘘をつけない時代に突入していると言えますが、さらに距離感の近いスタッフには彼女たちの素の部分がほとんど見えてしまうものです。リハ時の余裕のない姿も、本番後のリラックスした状態も、メンバー間の雰囲気も何もかも……。
そんな素の部分を見せた上でスタッフから愛されているとしたら、それは絶対に良いアイドル。
もしもあなたの推す子の周りに愛を持ったスタッフがいるなら、「俺は良いアイドルを推している」と胸を張ってください。
そもそも、タレントやアイドルなど演者を支える裏方の、仕事に対するモチベーションは、各自の役割を全うすることだけではなかったりします。プロとしての結果を出す、ファンや視聴者を満足させるというのは大前提ですが、なにより表に立つ演者自身に喜んでもらいたい。そういう気持ちを持って仕事をしているスタッフはたくさんいます。
だからアイドルの姿勢ひとつで「こいつらの為なら何とかしてやりたい」とも 「この子たちがこんな感じなら、俺はただ自分の仕事をするだけ……」とも思わせてしまうのです。
演出、照明、映像、舞台セット、グッズデザイン……。あらゆるセクションで多くのスタッフに支えられてステージは作られます。その時に何気なく発するアイドルの「うわ〜! すごい! うれしい!」という言葉を聞いてスタッフは思うのです。「あぁ、やって良かった……」と。
そう、スタッフにやる気を起こさせるアイドルは良いアイドルに決まっているのです。
サプライズで分かる「アイドル性診断」
そんな風に周りの人に「あぁ、やって良かった……」と思わせる瞬間が、アイドルでなくても誰しも訪れるタイミングがあります。それは、サプライズです。
先日、私は友人の結婚式で二次会の幹事を務めさせてもらいました。友人の名はみぃちゃん(29)。笑顔が非常にキュートで誰からも愛される女の子です。そんな彼女を喜ばせようと幹事メンバーでサプライズを企画。最終的には新郎まで交えてかなり大々的なものになりました。
結果から言うと、サプライズは大成功。喜んで涙してくれたみぃちゃんを観て、この企画に参加してくれた全員が小さくガッツポーズをとっていたと思います。 それくらい、みぃちゃんのリアクションが良かったのです。 かくいう私もガッツポーズをとりまくったひとりでした。
しかし、同時に突然怖くもなりました。
「どうしよう。自分が新婦の立場だった場合、ぜったいこんな反応できない……」
みぃちゃんのような、みんなを幸せにするリアクションをする自信はありません。皆無です。
ちなみについ先日、わたくし31才の誕生日を迎えたのですが、その日になでksジャパンと教え子のPASSPO☆にサプライズでお祝いしてもらいました。その時の様子がこちら。
クラッカーにしかめ面。
「いや何となくそんな気してた」と力説。
そらわざわざ準備してくれた人たちこんな顔なるわ。
関係ないけどPASSPO☆すごい私のプレゼントのぞきこんでくるね。
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