山口真由
「
ありのまま」でいいのはピカソくらい?【後編】
東京大学法学部を首席で卒業し現在は弁護士として活躍され、この夏からはハーバード大学ロースクールに留学する予定の山口真由さん。札幌から東京に出て初めて「挫折」を経験したのだそうです。そこから抜け出すための「客観視」とは? そして、「ありのまま」ブームに抵抗があった山口さんが、実際「ありのまま」でいても許される人のタイプを語ります。
東京で味わった挫折感
—— 山口さんには挫折の経験ってありますか?
山口真由(以下、山口) 聞かれるとだいたい、「試験には落ちたことがなくて、運転免許試験に落ちたことぐらいですかね」なんて言ってます。というのは冗談として(笑)、いちばん大きな挫折感を味わったのは、高校で札幌から東京に出てきたときです。札幌では成績もよかったんですけど、東京ではみんな賢く見えたし、都会的に見えたし。
—— 山口さんくらいの方でもですか!?
山口 「きょうは都民の日だけど道民の真由ちゃんは休んじゃいけない」とか言われたし(笑)。そういう少数者側にまわったのが初めてのことで。何をしても「札幌ってそうなんだね」とか「田舎の人ってそうなんだ」とか、私個人じゃなくて、札幌全体を背負わされているような妙なものを感じていました。
—— 地方出身だと、そういう話をされがちですよね……。
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この連載について
山口真由
ノルウェーの記録的ベストセラー『ダントツになりたいなら、「たったひとつの確実な技術」を教えよう――あなたの実力を全開にするレッスン』を監修された山口真由さん。東京大学法学部で首席をとり、3年生時に司法試験合格、4年生時に国家公務員1種...もっと読む
著者プロフィール
弁護士。1983年生まれ、札幌市出身。2002年、東京大学文科Ⅰ類に入学、在学中に司法試験、国家公務員Ⅰ種に合格し、2006年3月に法学部首席で卒業。同年4月に財務省に入省し、主税局に配属。2008年に財務省を退官し、2009年に弁護士登録。現在は主に、企業法務を担当する弁護士として活動するかたわら、テレビ番組や執筆等でも活躍中。著書に『天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある。』(扶桑社)、『東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法』(以上、PHP研究所)など、ベストセラー多数。