岡田斗司夫(以下、岡田) 年明け第一弾は社会学者の開沼博さんにお越しいただきました。今回は原発の問題を中心にみっちり話していこうと思っています。
開沼博(以下、開沼) よろしくお願いします。
岡田 前回小林よしのりさんと対談したときに原発の話が出てきて、やっぱり道徳的にも原発は避けて通れないテーマだなと痛感したんです。開沼さんは原発をとりまく社会的構造について研究していて、『「フクシマ」論』(青土社)などの本も出している。原発の話をするにはぴったりだろうと思って、ゲストに来ていただきました。いまでも週の半分は福島で過ごしているんでしょう?
開沼 はい。福島市に家を借りています。いまの状況って、誤解をおそれずに言えば、大チャンスなんですよね。
岡田 それは研究者として、ということですか?
開沼 もちろんです。でも、研究者以外にとってもそうだと思っています。みんな福島にくればいいのにと思ってます。だって、いま「フクシマ」に関わるっていうことは、世界史に残る仕事をするってことに直結する。これがフランス革命レベルの世界史的事件に匹敵するものになるかどうかはわかりませんが、なかなか貴重な機会ですよ。
岡田 おお、大胆な発言が飛び出た。