次々と仕事をこなすデキるあなた、成功できないかもしれません!

朝、メールをひと通り返信、それからミーティング、企画書を作成して、そうだ、今日は納品の締め切りだったかもしれない。次から次への押し寄せる仕事を、考えなしに次から次へこなしていっていませんか?
一見、スピーディで、効率がよいように見えますが、無自覚に次の仕事に取りかかるのは、実は大きな成功から遠ざかってしまうと、目標達成のスペシャリスト、ジョシュ・デイヴィスは教えてくれます。

あなたは思っている以上に、
「無意識」に仕事をしているかもしれない

 私たちはほとんどの時間、自動操縦モードで、無意識のルーチン(日課、慣習)に従って、考え、感じ、行動しています。無意識とは、心や頭が意識せずに行うありとあらゆることを指します。
 行動が思慮に欠ける、という意味ではありません。
 そうではなくて、しっかり習得し、じゅうぶん練習を積んでいるため、意識してコントロールする必要がほとんどないのです。

 人間はつねに一貫して予測どおりに機能するコンピュータではありませんが、コンピュータにとてもよく似ている面もあります。

 私たちは歯をフロスで掃除したり一日分のメールに返信したりといった、ふだんしていることの大半を、無意識にルーチンにしたがってやっています。

 これは思考・感情・行動を導く、いわばコンピュータ・ブログラムの人間版です。それが理屈に合っているかなどととくに考えもせず、いわば機械的にこなしています。
 このルーチンは、コンピュータのプログラムのように、いったんスタートしたら終了するか邪魔が入るまで実行されがちです。

 たとえば、歯をフロスで掃除しはじめたら終わるまで、すっかりきれいになったと感じるのに何回複雑な手順をくり返したかなど気にはしないでしょう。
 同じように、オフィスに着いて数分後にメールをチェックしはじめたら、メールを開いて読んで、最初のメールに返信し、それからすぐに次のメール、また次のメールと返信しているのではないでしょうか。
 昼食を誘いにきた同僚の声でようやく我に返ることもあるのでは?

 もしかしたら朝、席に着いたときは別な仕事をしようと思っていたのに、メールの返事を書きだしたら無意識にルーチンが作動して、何かのきっかけで目が覚めるまでやめられずにいたのかもしれません。
 無意識に仕事をしてしまっているのです。

 ニューヨークタイムズの記者チャールズ・デュヒッグは、著書『習慣の力』の中で、「私たちは自分が気づいているより頻繁に無意識に行動しているのではないだろうか」と述べています。

 たとえば、仕事帰りに何か食料品を買って帰る必要があるとしましょう。
 車で店に向かうとき、おそらくあなたは自分の行動のひとつひとつに思いをはせたりはしないでしょう。
 また、ブレーキをどのくらい強く踏めばいいかとか、いつ周囲を見回すかとか・・・・・・。

 こうした動作は何かほかのことに集中していてもわけなくできます。
 食料品店の駐車場に留めた車から出るとき、おそらくあなたも何も考えずに車のキーをポケットにしまうでしょう。あとからキーをちゃんと持っているか心配になるかもしれませんが(たいていはポケットに入っています)、このことからも、あなたがいかに無意識に行動していたかがわかります。

 私たちが毎日していることの大半は習慣に導かれ機械的に行っていて、ほとんど意識する必要もないのです。
 むしろ、私たちの毎日は習慣となっているいくつもの無意識のルーチンで成り立っているといえます。
 これを私たちはよく「タスク」と呼んでいます。

 朝起きる、仕事に行くために身支度する、通勤する、コンピュータを起動する、メールに返信する、ランチを急いでとる、社内会議に出席する、ジョギングする、夕食をつくる、寝る支度をする、などといったものです。

 問題なのは、次に何をすべきか深く考えもせずに、あるタスクから次のタスクにさっさと移る場合が多いことです。

 そのタイミングでやることがどんなに間違っているものでも、反射的に、あるいは衝動的飛びついてしまいます。
 その結果、時間と労力をとんでもなく無駄遣いしてしまうのです。


最高の2時間をつくるための最初の作戦は、いたって簡単です。

 それは、自分で時間をどう使うかを選択できる、一日のうちの貴重な瞬間に気づくことです。

 たとえば電話を1本かけ終わったときなど、ある作業が中断したり終わったりして、次にとりかかる作業を選ばなければならなくなった瞬間です。

 さてメールの返事を書くべきでしょうか? それとも会議の準備をしますか?

 私の経験からいえば、私たちはこの決断の瞬間を、「そうだ今こそ、生産的な時間なんだ」とふと思い出しながら、あわただしくスルーしてしまいます。
 ある作業から次の作業に移るときの、この決断の瞬間をスルーしてしまえば、たしかに5分ぐらいは節約できるかもしれません。でも、間違った作業を初めてしまったら、1時間を無駄にしかねないのです。

 私たちは1分1秒を気にしだすと、たった5分でも大きな痛手に感じます。
 ところが、無駄にした1時間はほとんど無意識に過ごしているので、さほど気にはなりません。
 こうして悲しいかな、多くの人が、さほど重要でもなければ、その時間に終わりそうにもない仕事をして、何時間も無駄にしてしまうのです。

 次にどの作業をすべきかを決断することを意識できるチャンスは、一日のうちでもごくわずかしかありません。
 だからこそ決断の瞬間に気づいて、しっかり生かすことが重要です。
 これから超簡単な方法を具体的にお話していきましょう。その前に、身体に刷り込まれたルーチンワークがどのように起こるのか、そしてなぜ決断の瞬間の使い方を間違ってしまうのかを理解しておくことが必要です。


さらに具体的に知りたい方はこちら↓

この連載について

成功する人は、2時間しか働かない

原晋

毎日やることが多すぎる!と思いませんか? 朝から次々と押し寄せるメール、早く作成しなければならない書類、アポ、ミーティング・・・・・・。それ、本当に、今やらなければならないことでしょうか? 最新脳科学と心理学によると、「今日、本当に大...もっと読む

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