不要な情報をカンタンに判断するコツ
面白い情報を仕入れるには、面白い人と仲良くなること。
この大原則の「面白い」は「仕事に使える」にも置き換えられます。
仕事に使える情報を仕入れるには、仕事に使える人と仲良くなることが一番です。仕事に使える人というのは、その道のプロフェッショナルという意味です。
そのプロフェッショナルからは、直接話を聞かなくてはなりません。ネットや雑誌で活字になったものを読むのでは遅いからです。口から言葉が発せられてから、それが活字になるまでには、タイムラグが生じます。そして、プロフェッショナルによる情報は、足の早いものが多い。
つまり、その瞬間はとても価値があっても、少し時間が経つと何の意味も持たなくなってしまう情報が多いのです(そもそも前述のように、活字になった時点で情報の価値は減じます)。インサイダー情報やスクープといわれるものは、これに相当します。貴重な情報は、耳から得るしかないのです。
しかし一方で、新鮮さが勝負の情報は、即効性のある使い道があまりないのも事実です。インサイダー情報に基づいて株を売買することは禁じられていますし、たいていの人は新聞記者ではありません。
それでも、こういった情報に触れ続けることは大事です。繰り返し貴重な情報に触れることが、情報を見極める力を培うからです。
情報の希少性と真偽の程は相関関係にありません。貴重でも間違っているものはいくつもあります。だから、できるだけ数多く触れて、どんなものは疑ってかかるべきなのかを学習する必要があるのです。
そうして情報に触れる機会を増やせば増やすほど、その見極め、扱いには長けていきます。しかし、そもそも触れなくてもいい情報もあるということを言い添えておきましょう。序章でも書いたような科学的根拠のないオカルトはその代表例ですが、ほかにも、あまり積極的に摂取すべきでない情報があるのです。
それは、自分からはアウトプットしたいとは思わないような情報です。文章に書いたり人に話したりしたくならない情報です。
こういった情報を仕入れ、さらに深掘りすることは時間の無駄でしかありません。
自分で「出さない」(出す予定のない)情報は、最初から「入れない」のです。
世の中は、もっと有用で面白い、人生を豊かにしてくれる情報に溢れているのだから、関わっているのはまさに時間の無駄。見かけてもスルーするに限ります。
「どうせウソだよね」と思って情報に接する
情報は、ネットやテレビ、印刷物から無数に発せられています。これらに接するときにはまず、疑ってかかることです。
「騙そうとしているに違いない」と被害妄想気味になるのは考え物ですが、間違っている可能性があることは強く意識しておく必要があります。
たとえば、「スポーツ界のスーパースターの移籍金が1000億ドルだった」というニュースを誰かに聞かされたとします。「1000億ドルなんてすごい」と思ってしまったらそこまでで、そうして間違った情報を信じ込む人は意外と多い。
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