仲田晃司
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第39回】ブルゴーニュの、忙しい春
フランス・ブルゴーニュでワインをつくる日本人、仲田晃司さんの連載が更新です! なんと、たいへん貴重な、ワイン用のぶどうを剪定する動画を公開! また今回は、ルー・デュモンのワインを世界に広めるためにデンマーク出張にもでかけます。アジア人がたった一人でフランスワインの世界に乗り込み、デンマーク一流のレストランでお客様に伝えた、「ある疑問」の答えとは?
今年のブルゴーニュは、急にあたたかくなりました。
そのため、私達ルー・デュモンでも、急きょ3月20日にぶどうの樹の剪定を始めました。
私の出張があるため、4月6日までにすべてを終わらすべく、家族総出で剪定をおこないました。
この時期の剪定はその年の収穫量や品質を決める重要な仕事です。
剪定をしないと葉や枝が茂りすぎてしまい人もトラクターも畑に入れなくなってしまうので、仕事をスムーズにするため、ぶどうが一定方向になるように整えるためにも重要な仕事です。
ぶどうの収穫量を増やすのか減らすのかも、この段階で大まかに決めることができます。
生産者によっては最大限の収穫をするために芽を多くのこすかたもいますし、その逆で、芽を2~3しか残さず超低収量にするかたもいます。
私達は、所有するすべての畑で有機栽培をおこなっています。
有機栽培とは、化学物質を使わず、自然界に存在するものだけで畑を作っていくやり方です。

剪定中の動画をとってみました。
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この連載について
仲田晃司
フランスはブルゴーニュのジュブレ・シャンベルタン村でワイナリーを経営する日本人醸造家・仲田晃司さんはじめての連載。仲田さんのワインのラベルには「天・地・人」という文字がきざまれています。2003年5月、在りし日のアンリ・ジャイエ翁より...もっと読む
著者プロフィール
大学生の時アルバイトをしていた上野のフレンチレストランでワインと出会い、将来は自分の手で美味しいワインをつくってみたいとの夢を抱く。1995年、渡仏。フランス各地のワイン生産者のもとで醸造を修行し、1999年、ボーヌの名門ワイン学校CEPPAで学位を取得。モメサン社他、ネゴシアン数社を経て2000年7月7日、メゾン・ルー・デュモンをニュイ・サン・ジョルジュに設立、醸造家としワイン生産に従事。2003年3月1日、メゾンをジュヴレ・シャンベルタンに移転すると同時に同社代表に就任。ルー・デュモンワインのラベルには漢字の「天・地・人」という文字がきざまれている。2003年5月、在りし日のアンリ・ジャイエ翁より「自分自身のアイデンティティをワインに表現せよ」との薫陶を受け、「日本人であるということ」「自然と人間に対する真摯な尊敬の念」の象徴として、「天・地・人」が生まれた。
ブログ:Maison Lou Dumont