彼氏って言うけど『本当は女』でしょ。私にウソをつかせるの?」と言われました

例えば、肉体的には「女性」とされる姿で生まれた人が男性として生きているのをみて、「彼は本当は女性だが、今は男性だ」というとらえ方をする人は多いかもしれません。今回は、そんなFtMの方とお付き合いしている女性から、「自分が付き合っている人を『彼氏』と扱うことは、周囲にとって『ウソ』にあたるのか?」というお悩みが寄せられました。牧村朝子さんは、このウソ/本当の問題に対してどのようなアドバイスをするのでしょうか。

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HN・匿名でもかまいません。

「本物の女よりキレイ!!」

そんな言葉にも、もう傷つかなくなった。

そう、Sは言っていました。

Sは男性とされて生まれ、女性として生きる人です。男性器切除などの手術・戸籍の性別変更・女性名への改名を済ませ、雑誌みたいなOLファッションで貿易会社に勤めています。

Sは、女性です。

彼女のような人を「トランスジェンダー女性」とか「MtF(Male to Female)トランスジェンダー」と呼ぶこともあります。また、実際に「MtFである自分」を自認して生きている人もいます。

ですがS自身は、「女性である自分」をずっと生きてきている人です。そしてそれは、男性器を切除する前でも同じことだったといいます。

「私を“元・男性”とか言う人もいるけど、違うよ。私が男だったことなんか一度もないよ。オギャーって生まれて『おめでとう、元気な男の子ですよ』って言われた時から、私はずーっと女だった。黒いランドセルを背負わされても、セーラームーンごっこに入れてもらえなくても。私はずっと、今も昔も、ずーっとずっと、女なんだよ!」

だからむしろ「私は昔男性でした」というほうが、よほどウソをついている感覚になる。なのになぜ、私はわざわざそんな“ウソ”をつかなければいけないと思ってしまうんだろう—。そう言いながら長い髪をいじるSを見て、私はこんなことを思いつきました。

「『人類70億人が、男性/女性のたった2種類に分けられる』。そんな壮大なウソを本当らしく見せるには、その反対側に置くウソをでっちあげないとやってらんない、って話じゃないの」

……ということで今回は、「ウソ/本当の境界線ってなんだろう?」ってことをテーマに、FtM(女性とされて生まれ、男性として生きる人。Female to Maleの略)である彼とお付き合いする女性からのご投稿を紹介します。

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女と結婚した女だけど質問ある?

牧村朝子

フランス人女性と同性結婚をした牧村朝子さん。彼女が自らのレズビアンとしての経験を生かしてつづった新書『百合のリアル』(星海社新書)は、人間の性についてのあり方に悩んでいる人にエールを送る内容で、好評を博しています。そんな牧村さんが『百...もっと読む

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コメント

s_yut  ううむ。含蓄ある。 1年以上前 replyretweetfavorite

fuyuohmine A子さんの悩みを、噂話をしたいだけと書かれてて、そのあとは読まなかった。A子さんがウソをついてるみたいってのも社会の問題に向き合った本当の悩みだと私は思う。 1年以上前 replyretweetfavorite

Ksr_5463_ https://t.co/YWE95bF1ff ・「彼は生まれた時に女だとされたけれど、本当は男だ」→「女とされたことがウソだった」 ・「彼は男として生きているけれど、本当は女だ」→「男として生きていることがウソだ」 本当って何通りもある。真実はいつも一つ、じゃない。 1年以上前 replyretweetfavorite

makimuuuuuu 何がウソかは、何を本当だとするかで変わる。cakesで連載中の読者投稿型エッセイ、今回はFtMの彼とお付き合いする方からのご投稿です。 【明日朝まで無料】「 彼氏って言うけど『本当は女』でしょ。私にウソをつかせるの?」と言われましたhttps://t.co/1fTiIa2LVE 1年以上前 replyretweetfavorite