安上がりな趣味で面白いことはたくさんある。

お金をかけなければ、趣味は楽しめない? そんなことはなく、安上がりで楽しい趣味がたくさんあることをphaさんが紹介します。また、「お金」より「時間」が足りないとphaさんが言う理由、そして、一生の資産になる節約スキルとは? 
京大卒の日本一有名な“ニート”、phaさんが提唱する自由で伸び伸びとした生き方。その名も『持たない幸福論』の一部を特別掲載いたします。

隠居生活のすすめ

 僕は本を読むのが好きなんだけど、本はすごくコストパフォーマンスが高い暇潰しだから読書を趣味にするとお金をあまり使わずに済む。漫画もいいけど、活字の本のほうが一冊を読み終えるのに時間がかかって長く楽しめるので活字の本を読む習慣を身に付けることを勧めたい。

 別に目まぐるしく大量に出版される新刊を追いかけなくても、図書館や古本屋に行けばお金をかけずに面白い本をいくらでも読むことができる。図書館の大きな本棚の前に立つたびに僕はいつも、まだまだ読んでない面白い本がこの世界には無数にあってすごく豊かで嬉しいという気持ちと、「これは一生かけても全部読みきれないだろうな……」という悔しい気持ちとを二つ同時に感じて複雑な気分になる。

 他には、去年から始めた趣味に将棋がある。将棋なんて小学生の頃に少しやったくらいでそれからずっと興味がなかったんだけど、たまたまネットで中継されていたコンピューターとプロ棋士が戦う将棋の対局を見たらすごく面白くて、そこからハマっていった。ネット将棋で自分で指したりもしたけど指すのは結構頭を使って疲れるのでそんなにやらなくて、今ではプロ棋士たちの対局を観戦するのが毎日の楽しみだ。将棋ファンというのはすごくお金がかからない(というかお金を使う場所がない)趣味で、僕はネットの対局中継を見るために毎月五百円を払っているんだけど、それだけの出費で毎日いろんな対局を実況解説付きで観戦できてすごく満足してしまう。あとは図書館に行って将棋の本や雑誌を読んだりするくらいだ。

 読書、将棋、散歩、園芸が趣味だというと、「老人みたい」って言われたりする。自分でも確かにその通りだと思うけど、まあそれでいいんじゃないだろうか。お金がかからなくて面白いものをお年寄りだけにやらせておくのはもったいないし、お金をたくさん使うほうがカッコイイという考え方もちょっと古くなってきてると思うし、お金を使わないで楽しく過ごせるならそれに越したことはない。

 他にもまだまだやってみたい趣味はたくさんある。例えば、将棋の関連で囲碁も少し気になっている。将棋と囲碁はよくセットにされるけど、僕は将棋は分かるけど囲碁は全然分からない。囲碁も勉強してみようかとたまに思ったりするけど、まあ別に急がなくても囲碁は逃げないし、老後の趣味として取っておいてもいいかなと思う。将棋は精密な思考が必要とされるけど囲碁はもうちょっと曖昧な感覚で打てるところが大きいから将棋より囲碁のほうが年をとっても弱くなりにくい、という話を聞いたことがあるし。

 あと相撲なんかも、今は全然何が面白いのか分かんないけど、相撲ファンはいっぱいいるからあれもあれでハマったら面白いんだろうな、年をとったら見てみるといいかも、とか思ったりする。他にも短歌は少し分かるけど俳句は全然知らなくて、そのうち俳句もやってみたいとか、そんな風にまだまだ自分の知らない面白いことは世界にたくさんあるし、年をとっても退屈はしなさそうだ。

 あと何より安上がりな趣味としては、今ではインターネットの存在がすごく大きい。ネットには無料で無限に暇を潰せる面白コンテンツが無数にあるし、友人や知人との繋がりを保ち続けるツールとしても必須だ。月に数千円の接続料で数百時間は暇を潰せるからコストパフォーマンスはものすごくいい。ネットを見るマシンも、二万?三万円くらいで安いパソコンを買えばなんとかなるし、古いパソコンは余ってて知り合いにタダでもらえることも多いし、最近はスマートフォンなんかも携帯会社のキャンペーンをうまく使えば少し前の機種をほとんど無料で手に入れることができる。スマホがあればネットも見られるし友達にメッセージも送れるし、百円や二百円で面白いゲームで遊んだりもできるから万能だ。

 ネットのおかげで今は友達とも気軽に繋がりやすくなったけど、オンラインのやりとりだけじゃなく実際に会うことも大事なので、ときどき集まって遊んだりもする。集まるときもあんまりお金はかからない感じで、ファミレスにみんなで集まってパソコンやスマホでネットを見ながらゆるく雑談したりとか、みんなでスーパー銭湯に行ったりとか、シェアハウスで安い塊肉を焼いて食べたりとか、公園でブルーシートを敷いて宴会をしたりとかしている。

 仲間がいればあんまりお金がかからない。一人でいると寂しさに襲われないためについ街に出てお金を使ったりしてしまうけど、なんか適当にゆるく過ごせる仲間がいれば、そんなにお金を使わなくてもわりと楽しく過ごせる。

 ビジネス書作家の大石哲之さんがブログで「人生の時間軸を横に倒せ」ということを言っていた。どういうことかというと、昔は「四十年間働いてその後二十年間休む」みたいな人生計画を持つ人が多かった。でも今は昔ほど会社というシステムが頼りにならないし、同じ仕事で安定して四十年も働けるかどうか怪しい時代だ。だったら「四十年間働いてその後二十年間休む」という時間軸に沿って縦に積み上げた時間配分を横に倒して、「四年働いて二年休む」を繰り返していくとか、「週に三日半働いて三日半休む」を繰り返していくとか、そういう風にするのもありじゃないか、という主張だ。僕もそれはすごくいいんじゃないかと思う。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

この連載について

初回を読む
持たない幸福論

pha

本当に働かないと、家族を作らないと、お金がないと、幸せになれないのでしょうか。京大卒の日本一有名な“ニート”、phaさんが提唱する自由で伸び伸びとした生き方。その名も『持たない幸福論』の一部を特別掲載いたします。

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

arikuiaruku 「 お金をかけなくても生活を楽しむためにはある程度のコツやノウハウのようなものが必要なので、ある程度お金に余裕があるうちにそのコツを身に付けておく、というのも大事な点だと思う。」 https://t.co/jPSNvWkvPb 2年以上前 replyretweetfavorite

arikuiaruku 「仲間がいればあんまりお金がかからない。一人でいると寂しさに襲われないためについ街に出てお金を使ったりしてしまうけど、なんか適当にゆるく過ごせる仲間がいれば、そんなにお金を使わなくてもわりと楽しく過ごせる。」 https://t.co/jPSNvWkvPb 2年以上前 replyretweetfavorite

yomoyomo phaさんも将棋が趣味になったのか。ふっふっふ、素晴らしい https://t.co/WnRhSdbNG3 2年以上前 replyretweetfavorite

tnktr222 ニート中のニート、phaさんじゃん! 2年以上前 replyretweetfavorite