公共の場所にあんなものが……!
ついに! というかようやく! 日本で初めて「春画」をメインにした展示の開催が決まり話題になっています。海外では既に開催され大反響だったというのに、日本では今まで「性的な表現」が問題視されて開催が見送られていたのです(ただし、日本での展示は18歳以上限定)。
ところで、今年の始めにパリで起こった新聞社襲撃テロ。この時多くのフランス人がショックを受けたのは「表現の自由」を攻撃されたから、というのを覚えているでしょうか?
この事件の真っただ中に実は日本の春画展が開催されていました。
「こんな非常時に春画なんてけしからん!」なんて苦情をいうパリジャンはいません。それどころかパリ中の地下鉄の広告スペースに、この展示会の広告として、江戸時代の商人と遊女と思われる男女が絡み合う春画が掲示されていたほどです。「公共の場所にこんなハレンチな広告出しちゃっていいの!?」と、ヒヤヒヤしたのは日本人の私だけのようでした。フランス人の表現の自由は、性に対しても寛容に認められているのです。
春画に限らず、パリでは「エロティック」をテーマに関する展示を開催することがよくあります。
例えば、世界から観光客が集まるオルセー美術館では、過激なエロティシズム作品を生み出した小説家「マルキ・ド・サド」をテーマにした展示があります。
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