イチゴ×チョコレート戦争

一流の料理人を目指して、フランス料理学校の超名門「ル・コルドン・ブルー」に入学したマイケル。生徒同士で料理の話になると、たちまち論争へと発展するのだとか。マイケルがありえないと主張する「イチゴとチョコレート」の組み合わせ、あなたはお好きですか? マイケル・ブースさんの最新刊『英国一家、フランスを食べる』の一部をcakesで特別にお届けします。

土のほうがマシ!?


写真:MIchael Booth

あんたってほんとにくそったれね、マイケル。

 —ジェイミー・スパークス

「イチゴを使ったチョコレート」をどう思う? 当てて見せよう。ふたつを一緒に食べるなんておぞましいと思っているだろう。まともな考えの持ち主なら、そう思うに決まってる。

でも残念ながら、みんながみんな僕たちのように良識があるわけじゃない。信じられないだろうが、科学的反証や良識なんかそっちのけで、チョコレートとイチゴのスイーツ、たとえばイチゴのチョコレートボンボン(これぞ料理における悪の真髄だ)やイチゴのチョコレートがけが最高の贅沢だなんて人がいるのだ。

僕はどう思うかって? チョコレートがけの土でも食べた方がましだ。

料理学校に通うほどの生徒なら、味覚が洗練されているから、あんな俗っぽい陳腐な細工にうつつを抜かすはずがないと思うかもしれない。でもそうじゃないのだ。じっさい、ル・コルドン・ブルーの親友たちでさえ、チョコレートとイチゴの組み合わせは最強だなんて言うもんだから、学校の前の立ち話が議論になり、夜遅くまで続くこともしょっちゅうだった。

事態が山場を迎えたのはバレンタインのときだ。クリスティーンがヘイデンのためにイチゴのチョコレートがけをつくり、次の日学校で得意げに報告した。

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英国一家、フランスを食べる

マイケル・ブース

イギリス人フード・ライターが、家族を引き連れて日本に100日にわたり滞在。各地を訪ねて日本料理を食べ尽くした異色のエッセイ『英国一家、日本を食べる』。アニメ化も果たした同作の著者マイケル・ブースの新作の舞台はフランス。なんと一流の料理...もっと読む

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