仕事は自分でとりにいく—「やりたいこと」を仕事にする

2015年3月にLINE株式会社の代表取締役社長を退任した森川亮さんは、自身のキャリアが挫折から始まったと言います。森川さんが自身の実体験の中で確信した「仕事において根源的に重要なこと」とは、一体どのようなことなのでしょうか。

 仕事は自分でとりにいく──。

 これは、LINE株式会社で活躍する人に共通するシンプルな行動原理です。

「この仕事がやりたい」「このプロジェクトには、私がいたほうがいい」と、自分で仕事を取りに行って、そのままやり切ってしまう。部署やチームの垣根にとらわれず、「面白そうだ」「自分の力を活かせる」と思ったら、遠慮なく仕事に突っ込んでいく。そんな人が、どんどんと自分の可能性を広げていくのです。

 僕は、彼らの働き方をとても嬉しく思っています。なぜなら、「仕事は与えられるもの」と考えている限り、自分らしく生きることはできないからです。人間はやりたくないことを我慢してやり続けるよりも、やりたいことをやって生きていくほうが幸せだと思います。それに、やりたいことだからこそやる気も出る。当然、結果も出やすい。それは、僕自身の実体験から確信していることです。

 僕のキャリアは挫折から始まりました。

 大学を卒業して、日本テレビ放送網に入社。子どものころから音楽に打ち込んできた僕は、音楽番組の制作にかかわることを希望していました。ところが、配属になったのはコンピュータシステム部門。ひたすら裏方の仕事ですから、「なんで自分だけ?」と、半年ほどふて腐れていました。

 でも、腐っていても らち が明かない。「どうせやるなら、とことんやろう」と思い直して、コンピュータを本格的に勉強。いくつも資格をとって、社内で最もコンピュータに詳しい存在の一人になりました。しかし、それでもハッピーにはなれませんでした。それなりに仕事ができるようになると、いろんな人に頼られるようになります。その結果、番組制作の部門への異動がますます難しくなったからです。

 転機は突然訪れました。

 ちょうどそのころ、インターネットが登場。「これはすごい」と思いました。テレビとネットを融合させれば、今よりもっと面白いことができる。そう考えた僕は、「受け身」の仕事の仕方をやめました。コンピュータシステムの仕事をこなしながら、インターネットを活用した仕事を勝手につくり出すことにしたのです。

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シンプルに考える

森川亮

LINE株式会社で代表取締役社長として、世界数億人のユーザーに利用されるグローバルサービスに育て上げてきた森川亮氏。15年3月に代表取締役社長を退任し、顧問に就任した。そんな氏が仕事の流儀をはじめて明かした著書『シンプルに考える』が5...もっと読む

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コメント

ora109pon https://t.co/dcirytPQ7E https://t.co/wMXtmJgLmW 約3年前 replyretweetfavorite

ora109pon8 https://t.co/v8RwsqjHR8 約3年前 replyretweetfavorite

nohha019 確かに。「この仕事を通して誰かを喜ばして、同時に自分も成長する」。というのが大事だな。 約4年前 replyretweetfavorite

sonoko0511 「「受け身」でいる限り、イヤな仕事が集まるだけ。それよりも、自分から仕掛けたほうが絶対にいい」 約4年前 replyretweetfavorite