十の夢

第2回】コードを書くように、文章を書く

川田十夢さんの作品は、プログラミングの技術と思想に支えられています。そして、プログラミングのように書かれた川田さんのテキストは、アイデアとユーモアにあふれたものばかり。川田さんにとって重要な文章を、最近の実験作から小学校時代の名作までずらっと紹介していきます。(構成:崎谷実穂)

透明人間はいたずらができない

川田 僕、ずっと透明人間のことを考えていた時期があったんです。透明人間になってみたくありません?

—なんでまた(笑)いや、なってみたいです。

川田 そうですよね! もう、透明人間って、どんな感じなのか知りたくて知りたくて、今年の春に「透明人間と黒電話」っていう作品をつくっちゃいました。



透明人間と黒電話 from ar3bros on Vimeo

—わ、透明人間だ!(笑)

川田 電話をとったら、モニターに映る自分が透明人間になるんです。輪郭の点線は残しました。本当に透明になったら、見えなくてつまんないので(笑)。

—あれ? でも、電話をとったはずなのに……

川田 モニターの電話の受話器は上がってないでしょう。そこがポイントです。この作品では、「触覚」も「透明化」してしまうということが言いたかったんです。普通、透明人間というと、見えなくなることだけを考えますよね。でも、僕、透明人間って、ほかも透明になっちゃうんじゃないかなと思ったんですよ。

—ほかとは?

川田 例えば、触ってる感じがしない「触覚の透明化」もそうですし、まったくにおいがしない「嗅覚の透明化」もあると思います。よくマンガなどでは、透明人間がいたずらをしたりしますが、そもそもさわったりもできなくなるんじゃないかと。

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川田十夢

開発ユニット「AR三兄弟」の長男として、アイデアと技術を組み合わせ、ユニークな作品を発表してきた川田十夢さん。目からビームが出たり、透明人間になれたりと、まさに「夢」のようなことを実現する「AR(拡張現実)」とは、いったいなんなのでし...もっと読む

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