猟師・岡本(『山賊ダイアリー』)と料理人・きくち正太(『おせん 真っ当を受け継ぎ繋ぐ。』)が、渓流の珍味を味わう。 狩猟期間の冬は、空気銃と罠でシカやイノシシを追う岡本。 夏の獲物は、主に近所の川や渓流で釣れる ウナギやアユ、スッポンなどの川魚である。 自ら食材を調達する岡本さんとその土地の食材を愛するきくち正太氏に密着だ。
雨上がりは釣りに行こう
登っていく途中、イノシシの箱罠があった。
山と川の違いはあれど、おびき寄せて仕留めるという点では、釣りも罠(わな)猟の一種ともいえる。夏はもっぱら釣りにいそしむ岡本さん。一日中釣りをしていても飽きないというきくち氏も自前の竿(さお)で渓流釣りに参戦した。
6月某日。岡山の地は雨が降り続いていた。予報によれば、天気はこの後回復するらしい。そんな雨あがりこそ、釣りの絶好のタイミングだという。雨が降った後に釣れだすというのが語源とされる「アマゴ」は、岡本さんもよく釣っては食べている川魚である。さっそくエサを買いに釣り具店に行くと、我々がエサを買った時点で売り切れとなった。釣り人はすでに動いているようだ。
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