去る2015年3月17日、文部科学省が高校3年生7万人対象に実施した英語実力判定結果を発表しました。その内容が、どうしてなかなか恐るべきものだったのです。以下は3月17日読売新聞からの抜粋です。
結果によると、「読む」で、英検準2級以上のレベルに達したのは27・3%で、3~5級が72・7%。「聞く」は準2級以上が24・1%、3~5級が75・9%だった。「書く」は準2級以上は13・5%で、3~5級が86・5%。0点が29・2%(約2万人)を占めた。「話す」も87・2%が3~5級にとどまり、全体の13・3%(約2200人)が0点だった。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20150317-OYT...
よく「日本人は英語をしゃべるのは苦手だけど、読む、書くは大丈夫」などと言われますが、この調査結果を見る限り、そんなのは大ウソです。まず、書くのが0点の人が3割もいます。また、「英検準2級=高校中級程度」、「3級=中学卒業程度」ですから、要するに「書く」で学年相応なのは、わずか13.5%しかいないのです。「読む」で学年相応が27.3%、そして「話す」はわずか12.8%です。なお、同時期に実施されたアンケートによると、英語を嫌いな生徒が58.4%にものぼるそうです。
この調査結果を踏まえれば、中学における英語教育は一定の効果を挙げているが、高校における英語学習には何か根本的な欠陥があると考えざるを得ません。そして、それによって大半の人が英語嫌いになったり、英語獲得に失敗している、と言えそうです。
高校生の100人中13人程度しか学年相応のレベルに達せず、3割が何もかけず、6割弱が英語嫌いになる要因はいったいなんなのでしょうか? いったい何が英語学習をこれほどにまで難しくさせているのでしょうか?
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