のび太―ドラえもん」モデルと「うさぎ―ルナ」モデル【第10回】

90年代に大人気だった『美少女戦士セーラームーン』。当時リアルタイムでセーラームーンを視聴していた少女たちは、今やアラサー世代。今回は、そんな「セーラームーン世代」女子の職場の先輩や上司にいるであろう「のび太系男子」の実態に迫ります。そこから見えてくる「セーラームーン世代」女子と「のび太系男子」の関係とは?(初回はこちら

運命の相手を“待っている”のは、のび太系男子

セーラームーン世代にとって、のび太系男子は職場の先輩や上司として、日々コミュニケーションを取る必要のある、かなり身近な異性の他者である。当然、「少し歳上の交際相手」としても十分に射程圏内だ。

「ドジで泣き虫」のうさぎをロールモデルとするセーラームーン世代と、「ドジで泣き虫」ののび太をセルフアイコン化しているのび太系男子。この二者は、一見して価値観の一致があるように見えて、その実は大きく異なっている。

二者の決定的な違いはこうだ。セーラームーン世代は「自分がセーラームーンたちのように強くなりたい」と思っているが、のび太系男子は自分が強くなりたいとは思っていない—これに尽きる。

のび太系男子は、(ひみつ道具でのび太を完全サポートする)ドラえもんという絶対的ソリューションツールにして、自己をすべて曝け出せる、性別を越えた「完全なる伴侶」を常に求めている。

「メイクアップ」に代表されるよう、他者依存なしの自己変革によって自分を進化させたいと願うセーラームーン世代とは、まったく異なるのだ。のび太系男子は一生を費やして「万能の他者」を探す旅に出る傾向にある。

「白馬の王子様」を待っているのは、女子であるセーラームーン世代ではなく、むしろのび太系男子のほうなのだ。

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セーラームーン世代」を語り尽くす!

稲田豊史

90年代に大人気だった『美少女戦士セーラームーン』。その人気は20年経った今も衰えることを知らず、新アニメの放送や関連グッズの発売も話題になっています。当時リアルタイムでセーラームーンを視聴していた少女たちは、今やアラサー世代。知らず...もっと読む

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コメント

plumes_sheep 【第10回】 "衛は「権力を携えた歳上の大人の女」であるクイン・ベリルではなく、「母性を備えた歳下のお母さん」のセーラームーンを選んだということになる。" 地場よ、お前もか 約3年前 replyretweetfavorite

nijuusannmiri 面白いけど、 約3年前 replyretweetfavorite

mamesuke0212 衛のうさぎに対する向かいあい方がもっとも端的に現れているのは第83話のセリフである。 約3年前 replyretweetfavorite

Yutaka_Kasuga 本日更新!「白馬の王子様」を待っているのは、女子であるセーラームーン世代ではなく、むしろのび太系男子のほう→ 約3年前 replyretweetfavorite