数えろと言われても……(後編)

可算/不可算名詞の理解は、どうにも難しいものです。そのひとつの原因は、英語における単数形、複数形の例外などにも起因します。今回はこの辺りも解明しつつ、いったいどんなときに名詞が数えられたり数えられなかったりするのか、考えてみましょう。

 先週は、可算名詞、不可算名詞の基本的な考え方について説明しました。今日はこの二つの境目を分かりにくくする、「複数形しかない名詞」であるとか「単数形しかない名詞」などの説明をしつつ、可算名詞、不可算名詞が英語の中でどんなふうに捕らえられているか、もう少し掘り下げてみましょう。

そもそも複数形の名詞
 加算/不可算名詞を混乱させるものの一つに、「そもそも複数形でしかありえない」名詞の存在があります。たとえばズボンの類い。

trousers, pants, shorts

 これらはそもそも複数形しか存在しないのです。例えばズボン類はもともと2つの足のパーツを縫い合わせて作っていたから、ズボン一本でも複数形で表すようになったようです。「僕は茶色いズボンを持っている。それを履いてみた」なんて言いたかったら、“I have a pair of brown pants. I put them on.” と言った具合に、ズボンは複数扱いとなります。

 また、日本語的にはひとつずつ数える気がしても、複数のパーツからなるがゆえに、複数形しかありえない代表例として下記の名詞も挙げられます。

eyeglasses, scissors, tweezers

 これらの単語の扱いは、基本的にズボン類と一緒です。

 そのほか、高い頻度で遭遇する「複数形しかない」名詞、people と clothes を見てみましょう。

 People は必ず「2人以上の人」です。例えばバスに15人乗っていたら “There 15 people in the bus. ” ですが、一人しかいなかったら、people は使わずにperson となり、 “There is only 1 person in the bus. ” となるわけです。

 一方トリッキーなのがclothes です。clothes って「衣服」と和訳して覚えますから、じゃあ1枚なら cloth なんじゃないかと思いますが、cloth は布です。このclothes、複数形の形を取っていますが要するに一種のカテゴリーで、例えば luggage と同じ仲間なのです。I have a set of clothes, a lot of clothes, a pile of clothes, some clothes. などと言えますが、どうしても1枚ずつ数えたい場合には、I have a shirt.、I have 3 pair of jeans などといって数えるわけです。ちょうど mail は数えられない総称なのに、letter や package が数えられるのと同じような関係です。

 ここまで読んで「なんだ簡単じゃん」と思ったあなた、今度は「単数形しかない名詞」について考えてみましょう。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

この連載について

初回を読む
使える英語」を手にしよう!

松井博

中高大と10年も勉強するのになぜかいっこうに使えるようにならない日本人の英語。どうやって勉強すればいいの? アメリカでの子育て、保育園経営、アップル本社勤務、33歳からの妻の英語習得を通じて得た英語獲得をノウハウを惜しみなく公開します!

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

Matsuhiro 加算/不可算名詞の続き。今週のほうが「へえ〜」が多いかも。 4年以上前 replyretweetfavorite