左奥から、日笠麗奈(なでks)、二宮なゆみ(なでks)、小口桃子(なでks)、レイチェル(なでks)
左手前から、安斉奈緒美(PASSPO☆)、竹中夏海(なでks)、根岸愛(PASSPO☆)、岩村捺未(PASSPO☆)
※ 赤:PASSPO☆、黒:なでksジャパン
アイドル界におけるPASSPO☆の現状は?
竹中夏海(以下、竹中) 前回「なぜサブカルはTOKIOに憧れるのか」ってのを説明したけど、ここまでは大丈夫?
岩村捺未(以下、岩村) 大丈夫!
竹中 これからPASSPO☆が目指すのは、そういうTOKIO的な立ち位置。まぁ私は振付師としてすごく近くであんた達のこと見てるから、それも可能なんじゃないかなって思ってる。だけど、実際PASSPO☆の現状をアイドル界全体にまで引いてみたら、全然低空飛行してるように見られてるじゃん。
じゃあなぜそうなったかっていう、今までの数々の迷走を振り返りましょう。そこを省みないことには始まらない。
安斉奈緒美(以下、安斉) めっちゃしたわ迷走。ほんとヤバい、グラフ書きたいくらい。
レイチェル(以下、チェル) そんな迷走してんだ!
竹中 してるしてる。だってさ、私と知り合うまで、PASSPO☆のことほとんど知らなかったでしょ?
チェル ……名前くらいしか知らなかった。
竹中 ほらね、ここに如実に現れてるんだよ。なでksジャパンって、一応アイドル好きの人たちが集まってるのに、元々グループとしてPASSPO☆に興味ある人なんて一人もいなかったからね。今でこそ私と友達になったのをきっかけにライブも見に来てくれるようになったけど。
岩村 はぁん。かなしいな……。
なでks一同 (苦笑)
竹中 これがPASSPO☆の現状。だけど一応さ、メンバーの中ではこれからこうしていきたいっていう方向性がはっきりしたじゃない? だからこの反省会ってできるんだと思うの。迷走まっただ中でこの先もどうしたらいいかわかんないって状況なら、話しちゃいけないことだと思う。
根岸愛(以下、根岸) うん、今は私たちが「PASSPO☆はこれだ!」って言える方向性を見つけたと思ってる。去年の年末に散々話し合ったもんね。
安斉 したね〜。
竹中 私も今はまたPASSPO☆が上がっていく未来が見え始めてるんだよ。ただね、それに加えて、しっかり過去を振り返ることも必要なんだと思う。それがこのPASSPO☆再浮上会議だよ。
岩村 それはガチじゃん、先生。
竹中 一度もガチじゃないって言ってないんだよ。
根岸 怒ったー。
岩村 うわー怒ったーうふふ!
日笠麗奈(以下、日笠) 聞くのが怖いね……。
PASSPO☆、挑戦と迷走の日々を振り返る
竹中 まず過去5年のリリースを振り返ってみて、ひとつ言えることは全部良曲だってこと。好みは人それぞれあるにしても、PASSPO☆は楽曲に恵まれてる。そこだけははっきり言える。
ただ、見せ方は全然上手いとは言えないと思う。具体的に言うと、例えばリード曲*1・タイトル曲*2の選択ね。ファン以外はMVになってない曲はほとんど聞かない、知らないと考えた方がいいのに、PASSPO☆のライブ定番曲はカップリング曲とかアルバム曲に多すぎる。
*1 アルバムの代表曲。アルバムを売り出すにあたって、テレビやラジオで流したり、シングルとして発売されることもある。
*2 シングルやアルバムのタイトルと同じ名称の収録曲。シングルでは、A面曲と呼ぶことも多い。
安斉 たしかに……。
竹中 私さ、迷走しはじめたのって2011年のメジャーデビューからだと思うの。
岩村 え——!はやっ。
竹中 2009年結成してからのインディーズ時代は、割と調子よかった。だからメジャーデビューできたわけだし、昇り調子だった実感あるでしょ?
根岸 うん、ぜんぜんある。
竹中 問題はその後。メジャーデビューシングルの「少女飛行」の売り方は、正直ちょっと強引だったでしょ。
日笠 メジャーデビュー時ってね……頑張りすぎちゃうアイドルグループ多いからね……。
竹中 そうそう。「少女飛行」はオリコン1位獲得っていう快挙を成し遂げたわけだけど、最初からオリコン1位を目指してたわけじゃなかった。色んな偶然が重なって希望が見えてきたから、なんとか走りきった感じ。