女性向け風俗をがんばってほしい
樋口毅宏(以下、樋口) 田房さんは『男しか行けない場所…』でたくさんの風俗店や、性サービスの現場をご覧になってきましたが、男性向けの風俗はこれからどうなればいいと思いますか?
田房永子(以下、田房) 男性向けの風俗は、これからも無くなることはないと思いますが、「減ればいいのにな」とは思います。
樋口 正直、難しいでしょうね。と言うのも、海外の風俗が立ちんぼしかない状況で、日本のそれの多種多様さと言ったら世界に類を見ないですから。
田房 女向け風俗は発展してほしいです。去年、下北沢で「イケメンリラクゼーション」という店があるのを発見したんです。イケメンがズラリと並ぶ看板を見て、「うわー! いよいよこんな時代がきた!!」って大興奮しました。 普通の古着屋さんとかカフェとかと同じ一角にあって、カジュアルな店構えのこういう店ができたんだ…って感動して、すぐに調べました。エッチなことはしない店で、あくまでも「イケメン」がリンパマッサージとかをする、っていうだけみたいなので、いつか行ってみようって思ってたんです。
樋口 ほほう。
田房 でも実際行くのはやっぱ勇気がいるんですよね。友達がそういう店に行ったことあったりすれば、抵抗もそれほどないけど、ぜんぜん分からないから。その半年後くらいに「女の欲望」をテーマにしたトークイベントに出演することになって、それなら行かねばなるまい、と思って、意を決して電話してみました。 下北沢から恵比寿に移転したっていうのはWEB上の告知で知ってたんですが、電話で「いまは神保町のレンタルルームで営業してます」と言うんです。なんか口調も焦ってる感じで、「指名はできないんだけどいいですか?」って聞いてきたり、予約時間は「あとでショートメールで送ります」とか言われてすぐに決めてくれないんです。
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