NECの Windows 8.1 タブレット(8インチ)、LaVie Tab W TW708/T1S。カバー未装着。左右の端を持ったところ。ふだん、スタート画面は表示しない設定にしているが、今回はいちおう。
齢をとると重いのがつらい。タブレットで仕事ができないかと考えたのは、すこしでも外出時の荷物を軽くするためだった。手持ちのノートPCが1キロ前後なのに対して、Android 系タブレットは 300g前後。状況に応じて Bluetooth の外付けキーボードを持ち運んでも 200gプラスで、合わせて 500g。ペットボトル1本ぶんですむ。
重さの問題に加えて、ノートPCはその性質上、読書や資料の閲覧には向いてない(だから2in1が出てくるわけで)。また、バスに乗っていると座席と座席のあいだがせまく、ノートでは打鍵しにくいことがあるのだが、タブレットでは、親指二本での打鍵という不便さがあるものの、スペースの窮屈さで困ることはない。カバンからさっと出し、さっとしまえるのも魅力だ。
さらに、Windows タブレットなら、メインPCと同じ環境を確保できる。メインPCとタブレットのあいだで、つねに同一のワープロ文書を行き来させればいいわけだから、テキストの切り貼り等による事故が起こりにくい。マルチタスクに強いのもメリットのひとつ。翻訳作業をするには、原文とワープロのウィンドウを並列させる必要があるが、Windows タブレットではそれも余裕でこなせる。
もう1点、SDカードリーダーが標準装備であることも大きい。昨今、モバイルのデータ保存はクラウドがふつうになりつつあるようだが(あれって、体のいい「囲いこみ」だよね?)、クラウドって遅いじゃないですか。小さなデータのやりとりには便利でも、大きなデータだとダウンロードに時間がかかる。そもそも、重要なデータはクラウドに置きたくない。SDカードの場合、そういったよけいなことを考えなくてもいいし、取りまわしもよく、Windows では電子書籍の置き場としても重宝する(もちろん、電子書店の方針や、ビューワーがアプリ版かブラウザ版かでもちがってくるが)。
そんなわけで、このさい外出時の読書も作業も、Windows タブレットに一本化しようと考えたしだい。サイズは8インチ級が手ごろに思えた。縦長・両手持ちで打鍵する前提だと、10インチ級は横幅がありすぎるし、そもそも重い。
希望スペックは、解像度が1920×1200はあること。Retina クラスのディスプレイに馴れてしまうと、このへんは贅沢になる。メモリは2ギガ、ストレージは64ギガ。重さは400gを切ってほしい。ぼくが知るかぎり、この条件を満たす最初の製品は、NECの LaVie Tab W TW708/T1S だった。発表されたのは去年の秋ごろだったろうか。ほかの候補がなかなか出てこないので、もうこれに決定し、2015年が明けてすぐに購入した。