世界を変える学問としての「食」—うめ・小沢高広(漫画家)vol.1

家での肉の食べ方を追求した肉マニア本『大人の肉ドリル』が好評の松浦達也さんが、気になる「食」の人、「肉」の人に会いに行く――。シリーズ第3回のゲストは漫画家ユニット「うめ」の一人として活躍されている小沢高広さん。小沢さんは、取材早々『大人の肉ドリル』は自分の人生を変えた3冊の1冊になると断言。松浦さんは恐縮しつつ、その理由を聞いていきますが……。

『大人の肉ドリル』は人生を変える本!

小沢高広(以下、小沢) やー! 『大人の肉ドリル』、重版おめでとうございます!

松浦達也(以下、松浦) ありがとうございます!

小沢 Facebookのコメント欄にも書いたけど『肉ドリル』、僕の人生を変えた3冊に入りますよ!

松浦 えーと……。意味がわからない!

小沢 だってね。"食"に限ったことではないかもしれないけど、これだけ情報が氾濫している時代に、精度の高い情報だけ拾い集めるだけでもたいへんなのに、さらに論拠と仕組みまで検証してる。石原(壮一郎)さんが言ってたけど、確かにバカ(笑)。

松浦 だって有名シェフでもなければ、研究機関に属してるわけでもない僕が目新しいことを言っても、説得力なんかないもの。だからせめて「家で作れる肉」に特化して、エビデンスをみっちりくっつけようかと。

小沢 調べっぷりがちょっと……というか、だいぶおかしいけど(笑)。

松浦 確かに、去年の夏頃は国会図書館で、ずーっと資料を漁ってたからそう言われても返す言葉がない。

小沢 巻末の参考文献が数もおかしいし、論文がやたらに多い。しかもあれで全部じゃないでしょ?

松浦 国内外の書籍、雑誌、論文などの資料で3000くらいは目を通したと思います。1冊分の文脈を作るとなると、そうやって企画を強固なものにして、初めて読んでもらえるものになると思ってたんですよ。ちょっとおもしろい新説でも、多角的に見た時に怪しいものは落としました。

小沢 レシピ本と調理科学が一体になったというか、「実感と論拠」が直結する本って初めてかも。だから「人生を変えた」本なんだけど!

専門知識への扉を開けてくれる本が人生を変える

松浦 ちなみに「人生を変えた」残り2冊って何ですか?

小沢 あ。「盛ってるのでは」とか疑ってるでしょ!

松浦 い、いえ……。そ、そんなことは……。

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たまごはん/にくごはん

松浦達也

人は肉によってのみ生きるものではない。もちろん卵によってのみ生きるものでもない。誰かと交わす、ひとつひとつの言葉によって生かされるのだ――。と誰が言ったか言わないか。食べるも口ならしゃべるも口。酸いも甘いも卵も肉も噛...もっと読む

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コメント

stealthinu 東京トイボやスティーブズの「うめ」原作担当の小沢先生、人生を変えた2冊がすがやみつる「こんにちはマイコン」と鹿野司「オールザットウルトラ科学」ってw 完璧こっち側の人なのね。ベーマガ、ログイン世代ね。 4年以上前 replyretweetfavorite

ume_nanminchamp LOGIN世代にささげる肉食案内 4年以上前 replyretweetfavorite

ume_nanminchamp 予想外の展開になるのインタビュの第1回目 4年以上前 replyretweetfavorite

babakikaku_m そしてcakesの『肉食巡礼』新章突入。今回からのゲストは『スティーブズ』『大東京トイボックス』のマンガ家「うめ」の 小沢 高広さん。過分なおほめに預かり、恐縮です!(いまも「」タグの賞味期限がわからず)... http://t.co/oT6Dz6ygMu 4年以上前 replyretweetfavorite