香港で楽しむ四川料理
「アート・バーゼル」というスイスのバーゼルで1970年から続く、毎年6月に開催されている世界最大のアートフェアがある。アートフェアというのは、(フェアによっては数百規模の)世界中のギャラリーが、所属するアーティストのとっておきの作品を持ってきて、売るのである。言うならば、現代アートの展示即売見本市である。アート・バーゼルは中でも有名なギャラリーでも参加資格を得られなかったりと敷居も高く、現代アートのトップギャラリーが世界中から集結するイベントなのである。
このイベントが、アメリカ西海岸の世界有数のリッチなリゾートであるマイアミでも、寒さから逃げてきた富裕層向けに冬に開催されるようになり、次はやれアジアだと、香港では春に開催されるようになったのがここ数年の話である。
現代アート好きの間では「バーゼル行く?」というのが、時期によっては香港を指したり、マイアミを指したりもするので、真に受けてしまわないよう時には注意が必要だったりもする。注意といっても、盗み聞きしたときに勘違いしないようにくらいのものかもしれないが。
僕も今まで存在については知ってはいたものの、実際に足を運んだことはなかったのだが、今年はちょうど会いたい友人が香港にいたり、たまたま知人がVIPパスの枠が余っていると誘ってくれたり、それとは別の親しい知人が行く予定にしていたりで、ちょうど予定があいていた週末だったこともあり行ってみることにした。そうなるとちゃんと食べてくることももちろん忘れない。
金曜日の朝一の便で羽田を経ち、昼過ぎに香港に到着。夕方からはアート・バーゼルのプレビューに行く予定にしていたのだが、まずはホテルにチェックイン。その後小腹が空いたと、腹ごなしにまず食べに行ったのが、(香港だけど四川の)担々麺。香港島の競馬場の向かいにあるコスモポリタンホテルの2Fにある「合江小鎮」。