第38回】友人の渡仏と、焼き鳥にあうワイン

フランス・ブルゴーニュでワインを生産する日本人・仲田晃司さん。なんと古くからの友人であり恩人でもある方のために、「焼き鳥に合うワイン」をつくられているのだとか……!? 心温まるお話と、おいしそうな写真満載の連載が更新です。

親友の田上くんがフランスに遊びに来ました!!

私が19歳の時にフランスに一緒に来て以来なので23年ぶりのフランスとのこと。当時のことや以前来た時のフランスでの思い出などを話しこんで、初日から夜更かししてしまいました。

彼との出会いは、上野のレストラン「ぺベルモコ」で働いていたころのことです。
彼は当時、大手ホテルのフレンチレストランから、彼の実家のすぐ近所であるぺベルモコにやってきたところでした。

私とは違ってすばらしい料理のセンスをもち、料理に対してとてもまじめで、ちょっとおかしいぐらいによく働く人でした。
そして、ちょうど私がフランスに渡るのと時期を同じくして、親戚の死がきっかけとなり、やきとり屋さんを継ぐためにペベルモコを退職したのです。
彼はものすごく面倒見がよく親分肌で、本当に義理堅く、料理から遊びに至るまでいろいろなことを教えてもらいました。見た目とは違って(笑)、私が年下なのです。


うちのカーヴです。

田舎者の私に、彼がいろいろな世界を教えてくれて、毎日が新鮮でした。
また、本当に多くのレストランに勉強目的で食べに連れて行ってもらいました。私に食への興味を深めさせるきっかけとなってくれた人物でした。
お金がない私に、「出世払いでいいから」といつもお腹いっぱい食べさせてくれて……本当に、あらゆる面で支えてもらいました。


年に一度、日本に帰国した際には、必ず彼のお店にお邪魔させていただいてます。
ただ唯一の不満は、いまだに私から食事代を受け取ってくれないことです。彼にとって私はきっと、ずっと弟みたいなものなんですね。

そんな彼が今回フランスにやってきた目的は、私の作ったワインを現地で試飲することでした。
じつは、8年ほど前にお店にお邪魔したとき、「うちのたれに会うワインを作ってよ!」と言われて、試行錯誤し、彼の焼き鳥をイメージしながらワインを作りました。 それがこのワイン「キュヴェ タガミ」です。

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ワイン通信・ブルゴーニュの村から

仲田晃司

フランスはブルゴーニュのジュブレ・シャンベルタン村でワイナリーを経営する日本人醸造家・仲田晃司さんはじめての連載。仲田さんのワインのラベルには「天・地・人」という文字がきざまれています。2003年5月、在りし日のアンリ・ジャイエ翁より...もっと読む

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