仮面好きに国境なし(たぶん)

ベネチア仮面祭り旅レポ2日目は、世界各国から集まった「仮面好き」の愉快な面々との交流について綴ります。事前に交流サイトで仮面好きの面々とやりとりを重ねていた近藤ゆかり(白ふくろう舎)さんは、彼らに実際に現地で会うことにしました。言葉が通じないけれど、仮面を愛する気持ちは同じ。現地でしか味わえない心と心の交流はどんなものだったのでしょうか。

(前回の続き)

小路をうろうろと、お土産ものやブランド品、そしていろんな食べ物の店を物色しつつ歩く。最終的に広場には戻れるから断じて迷子とはいわないが、一度通り過ぎた店を再び探そうというのは方向音痴にはかなり難しい。結局、数件のみやげ屋からはショップカードをもらって、後日のための保険をかける。

昼ごはんはちょっとしたランチコースを食べられる店にしようかと悩んだが、結局明るくて今どきな感じの、お酒やグロサリーも置いてあるショップで、自家製ローストポークをサンドしたパニーノを注文した。

ナイスミドルとナイスガイたちがやっているその店は、そんな日替わりサンドを出しているくせにエスプレッソがなくて、冷蔵ケースのコーラを注文する。席は立ち食いのテーブルだ。

けれど軽く温めたざっくりしたパンと、その場でスライスして挟んだ自家製ポークはやたらとおいしくて、ペロリと平らげると、道に面したオープンキッチンでいかにもイタリア二枚目といった風情のパティシエが作っていたティラミスも追加注文。

不思議なもので、からっぽだった店内に一人めの客が入ると、つづけたように観光客がぞろぞろ入ってくる。それでも皆テイクアウトなので、結局店内でもぐもぐやっているのは私だけだ。

ティラミスを平らげ、会計をすませ、せっかくなので写真を撮ってもいいかというと「え、俺たちを?いやー参ったナー、いいともいいとも」的なノリで、若い(当舎比)スタッフがスマイルしてくれる。どうせなら親切なナイスミドルも一緒に、とジェスチュアすると「え!じいさんも!ホント?おーいじいさん、写真撮りたいってよ!」「おいおい、わしもいいのかい?いやあ照れるねえ」といった様子で(以上、妄想力による意訳でお届けしました)三人がポーズをとってくれた。皆ほんとうに陽気で嬉しい。ごちそうさま。

▲陽気で楽しいお店の人たち。パニーノもティラミスも美味しかった。

午後の力もチャージできたし、元気がでたところで、さあまた撮影だと思ったらまさかのカメラ充電切れ。予備のカメラまで持ってきたつもりが、そのカメラにバッテリーを入れ忘れてきたのだ。…しかも、日本に。

やむなく、別のバッテリーをとりにいったんホテルへ。けれど、どうせ今夜のイベントのために一度は戻るつもりだったからちょうどいいのだ。それに、なんだか雨もちらついてきた。折りたためる長靴も用意している。備えあれば憂いなし。でもできればやんでほしいな…。

仮面好きに国境なし(多分)

今夜のイベント、というのは夜のベネチアをガイド付きで散策する「ミステリーツアー」。英語もよくわからないのにこんなものに参加するのも、ひとえに「ベネチアカーニバル仲間」と出会うため。実は、今回さすがに一人旅というのが心細く、フェイスブックを検索していたら「ベネチアカーニバル2014」というグループを発見。ネットなら、翻訳機能を駆使すればなんとか会話ができるので、思い切ってそのグループメンバーになって、事前に情報のやりとりをしていたのだ。

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ベネチア仮面祭り〜アラフォー女ひとり旅〜

近藤ゆかり

冬のイタリア。寒くて観光客も少ない季節。しかし、ただ一カ所異様な熱気に包まれる街があります。男も女も仮面で集い、お互いの仮装を鑑賞しあう奇祭。通称「ベネチア仮面祭り」に、ずっと憧れていたひとりの日本人女性が旅立ちました。憧れのフィルタ...もっと読む

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46296 突然ですがフライング更新です!ついに 4年以上前 replyretweetfavorite