第20回】やねうら王誕生

プロ棋士と互角以上の戦いを繰り広げるまでに進化した将棋ソフト。不可能を可能にしてきた開発者たちの発想と苦悩、そして迎え撃つプロ棋士の矜持と戦略。天才たちの素顔と、互いのプライドを賭けた戦いの軌跡。今日までのコンピュータ将棋に関する最前線を追った『ドキュメント コンピュータ将棋』が3月25日発売予。本連載では、本書から特に電王戦FINAL出場者たちの素顔や想いの部分を抜粋して紹介していきます。


イラスト:さんぺい(@k_sanpei)

 磯崎が将棋ソフトを開発しようと思ったのは、2009年、保木邦仁がBonanzaのソースコードを公開したことがきっかけだった。プログラムにはプログラマ自身のメモ書きや、他者が見る際の注意書きとして、動作に影響しない形でコメントが記されているのが一般的である。Bonanzaには、そうしたコメントがほとんどなかった。磯崎はそれを丹念に読み解いていった。そしてブログ(Bonanzaソース完全解析ブログ  http://d.hatena.ne.jp/LS3600)を起ち上げて詳細を発表した。


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「当時の反響ですか? それがなさすぎでしてね。コメントを書いてくれたのは、なのはの人(なのは開発者の川端一之)ぐらいでした」
 と磯崎は苦笑する。コメントとして足跡は残さなくとも、当時から現在に至るまで、多くの開発者が磯崎のブログを参考にした。

 磯崎のBonanzaのソースコードに関する感想は、当時既に発表されていたGPS将棋の難解なソースに比べて、

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ドキュメント コンピュータ将棋

松本博文

プロ棋士と互角以上の戦いを繰り広げるまでに進化した将棋ソフト。不可能を可能にしてきた開発者たちの発想と苦悩、そして迎え撃つプロ棋士の矜持と戦略。天才たちの素顔と、互いのプライドを賭けた戦いの軌跡。今日までのコンピュータ将棋に関する最前...もっと読む

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