「狩野英孝」「平泉成」「ハリルホジッチ」
この連載がアップされるのは毎週水曜日、取りあげる人物については週末に担当編集者とメールをやり取りして決めるのだが、今回こちらは「狩野英孝」「平泉成」「ハリルホジッチ」というアクロバティックな3案を提示した。特に優先順位を明記しているわけではないのだが、候補出しの最初に記した人をこちらの最優先なのだと汲み取ってくれる事が多かったので、「ハリルホジッチでお願いします」とシンプルなメールが返ってきて、驚いた。
思わず「小藪千豊ではどうでしょうか?」と別案を投じたら、「ハリルホジッチだとありがたいです」と再びシンプルなメールが返ってきた。若干、最初のメールから文面が変わっている。ハリルホジッチを選ぶと、編集者の何かが好転するらしい。一体、何がどう好転するのか分からないが、ならばハリルホジッチで書き進めよう。
シンプルなパス回し、シンプルなメール返信
サッカー日本代表監督にアギーレの後続として就任したヴァヒド・ハリルホジッチ。昨年のワールドカップでアルジェリア代表を史上初の決勝トーナメントに導いた立役者だ。代表監督を辞任する時には続投要請の署名活動まで起きたという。熱血漢として知られ、求めるプレースタイルはとにかくスピーディ。ボールタッチ数をとことん減らし、ゴールに向かうにも単独ではなく常に3~4人で攻めるべしとの哲学を持つ。
彼が指揮をとってから、あるチームではパスの数が2倍強増えたそう。一人ひとりがボールを持ちすぎることなく、シンプルに、コンスタントに、パス回しをする。本稿の担当編集者は昨年のワールドカップで日本を苦しめたコートジボワール代表のドログバに風貌がとっても似ているのだが、このドログバもハリルホジッチのサッカーを信奉した一人だ。シンプルなメールを返し続けた編集者は、このシンプルさこそハリルホジッチのスタイルだとこちらに教えようとしていたのか。何とも心憎い演出だが、とっても分かりにくい。
向かい合うコメンテーター陣に苦笑いされる張本勲
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