自分という商品をプレゼンする① 基礎編
それでは、実際にプレゼンテーションの練習をやってみたいと思います。
特別に準備するものはなにもありません。なんの下調べもなく、手ぶらでチャレンジしてもらってけっこう。なぜなら、今回プレゼンしてもらうのは「自分という商品」だからです。
本題に入る前に、どうして「自分という商品」なのか、なぜ「商品」と呼ぶのかについて、簡単に説明しておきますね。大人たちがビジネスの現場でプレゼンするとき、プレゼンする対象は大きくふたつに分かれます。
ひとつは、アイデア。
いちばんわかりやすいのは企画会議かな。「こんな新商品をつくりましょう」とか「こういうテレビコマーシャルを流しましょう」とか、出版社だったら「こんな本をつくりましょう」とかね。自分のアイデアがどれだけすばらしいか、どんなに斬新か、あるいはどれだけ手堅くてリスクが低いのか、たっぷりと説明していきます。
もうひとつは、モノ。
こちらの代表的な例は、新商品の発表会だろう。自動車メーカーがあたらしいクルマをつくったとき、家電メーカーがあたらしいテレビをつくったとき、ゲーム会社があたらしいゲームをつくったときなんかに、マスコミ関係者を集めて発表会を開催するんだ。そして、この商品がどんなにすばらしいのか、これまでの商品となにが違ってどんな人の役に立つのか、開発秘話から販売スケジュールまで、こちらも臨場感たっぷりに説明する。
そして今回、きみたちがプレゼンするのは後者。自分という人間を、まるで新商品のように考えてほしいんだ。
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