人の心を動かすプレゼンとは?

前回、人に”納得解”を共有してもらうには「プレゼン」が有効だと藤原和博さんはおっしゃいました。では、どの様な「プレゼン」だと、より心に残るのでしょうか? 中高生とその親のために書き下ろした藤原さんの新刊、『たった一度の人生を変える勉強をしよう』(朝日新聞出版)の内容の一部をcakesで公開していきます。

ストーリーだけが人の心を動かす

政治家や大統領の選挙演説がプレゼンなら、もっと身近なところにもプレゼンの実例は転がっているはずだ。

たとえば小学校のとき、全校朝礼や始業式・終業式で「校長先生の挨拶」という時間があったよね?

そこで、みんなに聞いてみたい。

何十回となく聞いたはずの「校長先生の挨拶」で、いまでも覚えている話はどれくらいあるかな?

……もしかすると、なにも覚えてないという人が多いんじゃない?

校長経験者のひとりとして、はっきり言っておきたい。これはきみの記憶力に問題があるわけじゃなく、校長先生の「プレゼン力」に問題があったんだ。

校長先生に限らず、プレゼンやスピーチが苦手な人ほど、マニュアルに頼るんだよね。マニュアル、つまり模範解答にすがろうとするわけ。

「前任の校長先生は、こんな挨拶をしていたな。たぶんそれだったら格好がつくし、自分も同じような話をしよう」

「結婚式のスピーチといえば、これが定番の挨拶だよな。スピーチ集の本にも載ってたし、そのまま拝借しよう」

こうやって、自分の言葉で語ろうとせず、借りものの挨拶でその場をしのぐ。だから誰の心も動かさないし、みんなの記憶にも残らない。

もしもこの本を読み終わったとき、きみの心になにも残らなかったとしたら、それはぼくのプレゼン力が足りなかったということになる。本を通じてメッセージを送ることも、ひとつのプレゼンだからね。

さて、プレゼンには「シミュレーション」「コミュニケーション」「ロジカルシンキング」「ロールプレイング」のすべてが必要だということはわかった。

でも、ここにもうひとつ、重要な要素を付け加えないと、誰もきみの話を聞いてくれなくなる。せっかくの〝納得解〞が、共有されないまま終わってしまうんだ。

では、いったいなにが必要なのか。

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たった一度の人生を変える勉強をしよう

藤原和博

暗記中心の「勉強」は、もはや役に立たない。では、かわりに何を学べばいいのか? 世の中の様々な問題を学習する「よのなか科」の生みの親である藤原和博さんが、中高生とその親のために書き下ろした新刊、『たった一度の人生を変える勉強をしよう』(...もっと読む

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