女にアプローチしてセックスするためのあらゆる戦略は、とどのつまり全て次のようなプロセスを辿ることになる。
女と出会い
連絡先を交換し(その日のうちの場合は省略可)
ふたりで会い(上と同じ)
部屋に連れ込み
セックスする
エントリーポイントでは、出会いエンジンがたくさんの女と知り合う機会を作っていく。僕の主要な出会いエンジンは、(1) 街コン、(2) クラブやバーでのナンパ、(3) カフェやストリート、その他のイベントでのナンパ、だった。これで一週間に20~30人程度の新しい女との出会いがジェネレートされる。そのうちの5人ぐらいから連絡先をゲットした。そして、5人の連絡先をゲットすると、1人か2人ぐらいとは会えるものだ。そしてふたりで会って、酒を飲めば、半分ぐらいはセックスできた。つまり、恋愛工学で作られた精巧なスタティスティカル・アービトラージのマシーンは、順調に行けば、あるいは、相手を選ばなければ、毎週、新しい女とシステマティックにセックスすることを可能にするのだ。もっとも、仕事で忙しかったり、セフレとセックスするのに忙しかったり、毎週、新規の女をナンパし続けることは時間的に難しいし、また、その必要もないが。
酒を飲んで口説いているときは、永沢さんに教えてもらった心理学に基づく恋愛工学のハイテク兵器を惜しげもなく投入した。それでも女がなかなかセックスさせてくれなかったら、潔くストップロスして次の女に行く。多くの場合、相手の女が僕のことを気に入らなければ、携帯にメッセージをいくら送っても無視されるので、わざわざストップロスする必要もなく、自動的に縁が切れた。ふたりで会ったら、とにかくセックスに誘う。ダメだったら、ストップロス。この単純なセックストライorストップロス戦略は、永沢さんが言うには、シンプルだが、最も強力な恋愛戦略のひとつだということだった。
恋愛工学のスタティスティカル・アービトラージは、僕が以前あれほど思い悩んでいた恋愛というものを、これほどシンプルなフレームワークに落としこんでくれた。出会いが多ければ多いほど、成功の確率が高まる(試行回数を)。恋愛工学に基づくテクノロジーを習得し、スキルを磨けば磨くほど、出会った女とセックスできる確率が改善される(ヒットレシオ)。
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