演じるときの主語は「わたし」
ここまでの話を聞いて、ロールプレイなんか簡単だ、と思った人は多いかもしれないね。
「たくさんの材料をかき集めてシミュレーションするのも、頭をフル回転させながらディベートするのも、ものごとをロジカルかつクリティカルに考えるのも、とても疲れる。でも、ロールプレイはそんなに頭を使わなくてよさそうだし、ラクそうでよかった。なんといっても『ごっこ遊び』の延長なんだから」
……これは完全な間違い。当然ながらロールプレイでも、たっぷり頭を使ってもらうよ。
たとえば「よのなか科」には、「校長ロールプレイ」という授業があります。簡単にいうと「もしもあなたが校長先生だったら、なにをする?」について考えてもらう授業です。
ここで「よのなかの校長先生たちは、なにを考えて、なにをやってるんだろう?」
と考えて、それをなぞるだけでは意味がありません。それだったら校長先生に話を聞いたり、どこかの校長先生が出した本を読めばいいんだからね。
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