制服は必要か? あなたは私服派? 制服派?
続いては、ディベートの授業です。
ぼくは東京都杉並区の和田中学校という公立校で校長をしていました。若いころは、まさか自分が中学校の校長になるなんて考えもしなかった。だからみんなも、「もしも自分が校長になったら」という前提で考えてほしいんだ。人生なにがあるかわからないからね。ほんとうに校長になっちゃう人もいるかもしれないよ。
校長になったきみに考えてほしいこと。それは「学校の制服をどうするか?」という問題です。
やっぱり制服はあったほうがいいかな?
それとも制服なんかなくしちゃって、みんな私服にしたほうがいい?
正直な話、これなんかは客観的にどっちが正しいかという問題じゃなくて、きみにとっては個人的な好みの問題だと感じていると思う。制服なんて古くさいと思う人もいるだろうし、「あの高校の制服が好き」「どうしてもあの制服を着てみたい」という理由で志望先を決めちゃう女の子もいる。
でも、今回チャレンジしてもらうのはディベートの授業だ。
だから自分が「制服派」なのか「私服派」なのかを決めてしまったら、あとは好き嫌いの感情じゃダメ。自分がそっちを選んだ理由を、論理的に、誰にでもわかる言葉で説明しなきゃいけない。
そしてディベートのルールは「人格攻撃をしない」だったね。その意味でも感情的な言葉ではなく、論理的な言葉で語るようにしよう。
じゃあここは紙上講義ということで、制服派と私服派それぞれの主張に耳を傾けてみよう。まずは制服派から。
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