炎上ではなく、ほっこりとした湯気を立てたい—石原壮一郎(コラムニスト) vol.5

家での肉の最高においしい食べ方を追求した肉マニア本『大人の肉ドリル』が好評の松浦達也さんが、気になる「食」の人、「肉」の人に会いに行く――。石原壮一郎さんの「伊勢うどん活動」が、より活発になったきっかけは何だったのでしょうか? 第5回は、松坂牛をたっぷりのせた伊勢うどんを召し上がりながら、『伊勢うどん全国制覇への道』を出版された経緯を伺います。

よく混ぜて食べる!?

松浦達也(以下、松浦) さて前回「うどんづくりに『ノセる』工程はない」という話で締めましたが、よく考えたら、今日は肉うどんなので肉を乗せるという工程は発生するわけです。

石原壮一郎(以下、石原) ともあれ前回も食べそこねたので、今週こそはいただきましょう。あっ! ダメですよ! いきなり食べちゃ。よく混ぜないと!

松浦 あ、そうでした。伊勢うどん以外の麺類で、「よく混ぜてから食べる」という習慣がないもので、つい……。

石原 伊勢うどんはまず、麺とタレをしっかりからめる。これが基本です。箸を丼の底までグッと入れて、麺をしっかり持ち上げながらグルグルッと!

松浦 そういえば具の多いうどんはどうするんですか。肉うどんはまだ混ぜやすそうですが、天ぷらうどんなんかは……。

石原 天ぷらに丼のはしでおとなしくしててもらいつつ、がんばって混ぜます!

松浦 「全部のせ」みたいなうどんもですか……?

石原 もちろんです。全部のせといえば、山口屋さんの「ごちゃいせうどん」がよく知られています!

松浦 ふわっと丸め込まれた気がしないでもありませんが、さっと店名とメニューが口をつくあたりは、さすがは伊勢うどん大使! そういえば、大使になられたのは伊勢うどん活動を始めて翌年でしたか。

石原 そうですね。2013年の8月7日です。最近知り合った三重の方やうどん関係の方は「石原」ではなく「大使」と呼んでくださいます。「大使、ちょっとそこの空き箱片づけて」とか……。

松浦 就任当初—伊勢市役所の市長室で行われた就任式などのときは、もう少し重厚感があったような……。

石原 いえ、最初からそんなもんです。あのときかけてもらった「伊勢うどん大使」というたすきだって、自分で注文したわけですし。

松浦 えっ。じ、自分でですか?

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

この連載について

初回を読む
たまごはん/にくごはん

松浦達也

人は肉によってのみ生きるものではない。もちろん卵によってのみ生きるものでもない。誰かと交わす、ひとつひとつの言葉によって生かされるのだ――。と誰が言ったか言わないか。食べるも口ならしゃべるも口。酸いも甘いも卵も肉も噛...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

babakikaku_m そういえばcakesの「肉食巡礼」石原さんの回、第5回目まで来てしまいました。もはや食べ物の話なのかも怪しい。 #しかしまだ終わらず https://t.co/mrnm6GJ7Xh 4年以上前 replyretweetfavorite