第2回 啓示の夜の全容、断片化された物語

元SE・コンシューマーゲームプランナーの作家・土屋つかさ氏が、日本でほとんど紹介されていないイングレスの壮大なバックストーリーについて解説する連載。今回はすべての発端である「啓示の夜」の顛末を最後まで解説するほか、公式コミックや動画などをご紹介。物語の断片を集め、「ゲームの裏で何が起きているのか」を理解するための情報をお届けします。

■ローランド・ジャービスの逃亡と死

 ナイアンティック計画の最終実験暴走事故、通称「啓示の夜」の最中、芸術家のローランド・ジャーヴィスとデヴォラ・ヴォクダノヴィッチ博士は、人工知能ADAの手引きで研究所から脱出します。NIAの追跡を振り切る時に発揮されたのは、暴走事故によって大量に発生したXMの力でした。

 ジャーヴィスは駐車場に置かれたバイクにまたがり、デヴォラを後ろに乗せて走り出します。ジャーヴィスはそれまでバイクは乗ったことがなかったようですが、精神強化作用を持つXMを大量に浴びたこともあり、道無き道を爆走していきます(このように、XMによって能力を向上できる一部の人たちを「センシティブ」と言います)。

 途中、何度もNIAの人間に追いつかれそうになりますが、そのたびにADAが様々なシステムにハッキングし、2人の逃亡を手助けします。しかし、ようやく全ての追っ手を振り切って電車に乗り込んだ時、デヴォラ博士のスマホにADAからメールが届きます。ジャーヴィスから離れろ、と。

 デヴォラはチューリッヒにある駅で待ち合わせようと言ってジャーヴィスと別行動になります。ジャーヴィスは言われた通りにチューリッヒの駅前で待っていました。しかし、やってきたのは別の女性で、しかも、追いついたNIAによって2人とも射殺されてしまいます。2012年12月1日でした。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

SFマガジン

この連載について

初回を読む
SFとしてのイングレス その隠された物語

土屋つかさ

携帯端末の位置情報を使い、現実世界で大規模な「陣取り」を楽しめることで話題を集めるオンラインゲーム「イングレス(Ingress)」。このゲームの背後に壮大なSF設定が隠されていることはご存知でしょうか? 日本ではほとんど紹介されていな...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

t_tutiya cakesのイングレスバックストーリー紹介連載更新しています。夜にまた告知しますー> 約5年前 replyretweetfavorite