人間は「決意」では変わらない
モチベーションは自分の中から出てくる、というのが一般的な通念です。
しかし私は、それはまったくの誤りだと考えています。
自分自身のモチベーションに関していえば、自分の「中」よりも「外」の環境から規定される要素が非常に大きいといえるからです。
経営コンサルタントの大前研一さんの有名な言葉に次のものがあります。
「人間が変わる方法は三つしかない。ひとつめは時間配分を変えること、二つめは住む場所を変えること、三つめはつきあう人を変えることだ。最も無意味なのが〝決意を新たにすること〟である。決意だけでは何も変わらない」
ここに挙げられた三つの方法はどれも、自分の内面を変えようとするのではなく、外の環境を変えようとするものです。
「スケジュール」「場所」「人間関係」の見直しが大切であるとする一方で、一般的に自分の中からモチベーションを変革する必要が説かれるときにまず言われる「決意を新たにすること」が最も無意味だときっぱり断じています。
本当に生産力とモチベーションを高めようとするなら、中から変えようとするより、自分の外に目を向ける必要があるのです。
環境の見直しは「机」から
場所、すなわち環境を考えるなら、まず「机」が重要なポイントになります。
仕事をするうえでも勉強をするうえでも、最も多くの時間を過ごす場所が机になることが多いからです。
机の環境をどうするかは〝最も身近な外の環境〟です。机がどんな状態になっているかによってモチベーションが大きく変わるのは間違いありません。
とくに自宅では、勉強をするにも持ち帰った仕事を行なうにも、机の状態次第でかなりの差が出ます。
会社などとは違い、自宅であれば、机の配置や机の上の物の置き方などは自由にできるので、それによるプラスやマイナスは余計に大きくなります。
外の環境が自分に影響を与えるルートは二つ、「視覚」と「聴覚」です。
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