知的生産を阻害する「邪念」の払い方

集中力を高めるためには、まず「邪念」に目を向けるべきだと語るのは、東大医学部在学中に「ゴースト暗算」という暗算法を開発した岩波邦明さん。受験生時代はあらゆる娯楽を遮断することに成功したものの、「邪念」には何度も邪魔されたのだそうです。その対処法はあるのでしょうか? 今回は、仕事や勉強中に湧いてくる「邪念」に有効なメソッドをご紹介します。

短時間の集中と、長時間の集中

 短時間の集中と長時間の集中は、まったくの別物です。

 五分であれば集中できても、何時間もずっと集中し続けることは難しいものです。

 しかし実際には、何時間でも集中状態を続けることで大成功をおさめた人たちがいます。そういう人たちは、どのようにして集中を保っているのでしょうか?

 結論からいうと、長時間の集中力を上げるために、まず目を向けるべきなのは「邪念」です。前章では大きな時間を割きやすい娯楽などは制限するのではなく、遮断することが大切だということを解説しました。しかし、実際に何かを行なわなくとも、別の何かを考えるだけでも、集中のさまたげになるのです。とくに長時間、集中しようとしていると、時間が経つうちに、つい他のことを考えてしまいがちになります。

 そこをどうするかが、長時間、集中できるかの分かれ目となります。

 将棋棋士の羽生善治さんも、著書『決断力』の中でこう書いています。

「深く集中している状態では、雑念や邪念が一切消え去り、深い、森閑とした世界に身を置いた感覚である」

 この言葉からもわかるように、いかにひとつのことにのめり込むかを考えるよりも、気を散らさないようにするほうが先になります。

 集中の正体は〝それ以外のことを排除した残りの状態〟です。

 仕事や勉強に集中しようとするときに、つい部屋の掃除を始めてしまったり、他のことを考えてしまったりするなど、よそ見してしまう。そのために能率が上がらない、といった失敗は誰もが経験することです。そのように、つい他のことを考えてしまう元になるのが「邪念」であり、集中を阻害する最大の要因です。

 邪念を放置している限り、集中力は絶対に上がっていきません。

 長時間の集中を維持するためには、もっと集中することに目を向けるのではなく、まず邪念をなくすことに目を向けるべきなのです。

 それでは、どうすれば作業中に湧き起こる邪念に対処して、集中を続けることができるのでしょうか?

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ゴースト暗算」を生んだ、東大医学部式・知的生産法

岩波邦明

シリーズで累計65万部を超えるベストセラーとなった「岩波メソッドゴースト暗算」という2ケタ×2ケタの独自の暗算方式を考案した、東大医学部出身の教育家・岩波邦明さん。岩波さんが実践する、短期間で最大限の成果を出すためのメソッドを公開。仕...もっと読む

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コメント

kobeyadaichan うーん、そうかなあ https://t.co/C0s3nxHRWh ツイッターは手ごわいけどなあ 5年弱前 replyretweetfavorite