脳の働きを高めるには「余計なことを『切り捨てる』」

集中状態をすばやくつくり出す方法とは? 将棋棋士の羽生善治さんや故スティーブ・ジョブズも実践していたという、集中の極意を紹介します。
東大医学部という日本最難関の大学に在籍しながら、「ゴースト暗算」という画期的な暗算法を開発した、異色の教育家・岩波邦明さん。そして、「知的生産マニア」の一面も持つ岩波さんの、頭の中をのぞきます!

知的生産力を高める第一歩は「切り捨て」

「知的生産」と「脳の働き」には深い関係があります。

 人間の脳がひとつのことに注意を向けて集中するとき、脳のメカニズムとして、意味のある重要な情報だけを選別して、感覚野から知覚野へ受け渡す「効率的選択」が行なわれています。

 といっても、難しく考える必要はありません。

 要するに、自分の周りにいろいろなことがあるなかで「ひとつの物事に注意を向ければどうなるか?」といえば……、「それに関わる部分だけ脳の働きが強くなり、それ以外の部分の働きは弱まる」ということです。

 集中とは、「対象に意識を向ける」だけではなく、「他を切り捨てる」こととの両面で成り立つものです。

 つまり、集中状態をすばやくつくり出すには、目標となる対象に意識を向けるだけでは不十分であり、その他のことを意識的にシャットアウトする必要があるわけです。

 実際に、将棋棋士の羽生善治さんやアップル創業者の故スティーブ・ジョブズ氏をはじめとして、各業界で大きな実績をあげた人のなかには、「集中においては、いかに他のことをうまく切り捨てられるかが重要だ」ということを説いている人が多くいます。

 サイバーエージェントの藤田晋社長の言葉はとくに端的です。

 著書『藤田晋の仕事学』の中にはこうあります。

「集中するとはいかに一つのことにのめりこめるかというより、いかにそれ以外に気を散らさないでいられるかが問われるのです。ほかのことを切り捨てる能力の差が、すなわち集中力の差となって表れているのです」

「ゲームは一日一時間まで」といった発想は持たない!

 余計なものを切り捨てることを考える際、重要な注意点があります。

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ゴースト暗算」を生んだ、東大医学部式・知的生産法

岩波邦明

シリーズで累計65万部を超えるベストセラーとなった「岩波メソッドゴースト暗算」という2ケタ×2ケタの独自の暗算方式を考案した、東大医学部出身の教育家・岩波邦明さん。岩波さんが実践する、短期間で最大限の成果を出すためのメソッドを公開。仕...もっと読む

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kuniaki_iwanami cakes連載 第2回 https://t.co/3p6cUpu05U 今回は、パフォーマンスを高めるための「切り捨て力」についてお話しています。『集中』は『切り捨て』の裏がえし、ということがテーマです。 約5年前 replyretweetfavorite

kobeyadaichan すごいわかる。 https://t.co/rMse6GJ5AG 直感をうまく説明しているところが、賢いと感じる。 約5年前 replyretweetfavorite