0ベース思考—どんな難問もシンプルに解決できる

人は「みんなの利益」より「自分の利益」を優先する

「一般通念はたいていまちがっている」「相関関係と因果関係は別物」。問題を解決する時に大きな障害となるのが、「〜のはずだ」という思い込みです。そんな壁を乗り越えるための、普通とはちょっと違った考え方をご紹介します。
『ヤバい経済学』
で世間をあっといわせたシカゴ大の鬼才教授の「どんな問題にも一発で本質に切り込める」思考法を紹介した一冊、『0ベース思考』(ダイヤモンド社)よりお届けします。

人は「みんなの利益」より「自分の利益」を優先する

「自分の利益とみんなの利益が相反するとき、どうする?」と聞かれて、「自分の利益が大切だよ」と白状する人はまずいない。でも生まれつきか育ちかはわからないが、たいていの人がみんなの利益より自分の利益を優先することは、歴史がはっきり証明している。そのこと自体は別に悪いことじゃない。それが人間ってものだ。

 でも貧困撲滅とか行政改善とか公害を減らすとか子どものケンカをやめさせるとかみたいに、いざ自分だけの小さな成功を超えた、大きな望みをかなえようとすると、とたんに人間の利己的なインセンティブに悩まされることになる。みんなが好き勝手バラバラに動いているとき、同じ方向に向かせるにはどうすればいいんだろう?

 ぼくたちはこういった問題に答えるために、この本を書いた。

 最近の風潮として、問題を解決する方法には「正しい」方法と「まちがった」方法があるという思い込みをもつ人が増えている。こういう考え方でいると、言い争いがどうしても増えるし、残念なことに、解決できるはずの問題も解決できなくなってしまう。

 これを何とかできないだろうか? きっとできるはずだ。

 正しい方法とまちがった方法、かしこい方法とおろかな方法、青信号の方法と赤信号の方法があるなんて思い込みを、ぼくたちはこの本を書くことで葬りたい。

 現代社会ではもう少し建設的に、創造的に、合理的に考えることが必要だ。ちがう角度から、ちがう筋肉を使って、ちがう前提で考える。やみくもな楽観も、ひねくれた不信ももたずにすなおな心で考える。つまり、コホン、フリークみたいに考えるってことだ。

「目のつけどころ」を変えて、問題を解決する

 前の2作の根底にあったのは、次の結構単純な考えだった。

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スティーヴン・レヴィット /スティーヴン・ダブナー /櫻井祐子

「ワールドカップのPKはどの方向に蹴ると入りやすい?」、「彼女とは別れた方がいい?」、「公共政策は何をすべき?」日常のお悩みも、世界を変えるかもしれない大問題も、合理的に考えれば「こっちが正解」なのに、なぜわたしたちは「正解じゃない方...もっと読む

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