なぜ僕ら日本人はこれほどまでに英語の発音につまづくのか?
それは例えばカタカナ英語の弊害もあればローマ字読みの弊害もあるでしょう。しかし根本的なことをいってしまえば、要する僕らは発音を系統立てて習ったことがないということが原因ではないかと、僕は考えています。
発音記号を覚えれば解決する?
「発音記号を覚えれば、正しく発音できる!」という方もたくさんいらっしゃるでしょう。辞書の巻末などによく付いている発音記号の一覧表には、それぞれの記号と、その音を発声するための口の形や動きなどが記載されています。理屈の上では、それぞれの発音記号の音を発声できれば、発音は完璧というわけです。
しかし、です。そもそも発音記号で表記される音を正しく出せるのか、という根本的な問題があります。たとえば日本人がそもそも不得意とするLやRやVなど、発音記号を使おうが使わまいが、そもそもおいそれと正しく発音できないわけです。 さらに、辞書に記載されている発音記号は、出版社によって若干の違いがあったりします。そのうえ、アメリカなどで売られている辞書ではさらに違うのです。英語学習者はいったいどの発音記号を覚えればいいのでしょうか?
もしも「発音記号を覚えれば、正しく発音できる!」と主張するのであれば、発音記号どおりの音の出し方を中1あたりで徹底的に学習するべきではないかと思います。では、僕らはどこかで発音記号の正しい発声の仕方をどこかで教えてもらえるのかといえば、そんな授業を受けたことある人に出会ったことがありません。
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