山内宏泰
デビュー20年! 蜷川実花の進化に魅せられる——「蜷川実花:Self-image」
華やかな色彩を武器とし、写真・映画・PVなどの分野で活躍している蜷川実花さん。東京品川、原美術館で開催中の個展「蜷川実花:Self-image」には、デビュー20周年をむかえる彼女の作品が所狭しと並んでいます。今でこそ「色」で知られる蜷川さんですが、実はデビュー当時はモノクロ作品を多く発表していました。時を経たことで彼女の作品はどう進化し、そして何を核として残しているのでしょうか?
どんなジャンルでも同じでしょうけれど、ものごとの質を維持するのに大切なのは、まずは持ち味をいつだって100%発揮できるよう心がけること。くわえて、そこに常時、新しい要素を注ぎ込んでいかなければならないのだとおもいます。守りながら、変わっていく。それができなければ、現状維持もままならなくなってしまいますね。
そんなことを、実地に感じさせる展示が始まっています。東京品川、原美術館での「蜷川実花:Self-image」。蜷川実花の写真といえば、まずはだれしも、極彩色にあふれた華やかな画面を想像しますよね。今展でも、彼女の「色」は期待通り存分に発揮されており、たっぷり楽しむことができます。
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この連載について
山内宏泰
世に“アート・コンシェルジュ”を名乗る人物がいることを、ご存じでしょうか。アートのことはよく知らないけれどアートをもっと楽しんでみたい、という人のために、わかりやすい解説でアートの世界へ誘ってくれる、アート鑑賞のプロフェッショナルです...もっと読む
著者プロフィール
ライター。美術、写真、文芸その他について執筆。著書に『写真のフクシュウ 荒木経惟の言葉』(パイインターナショナル)『写真のフクシュウ 森山大道の言葉』(パイインターナショナル)『上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史』(星海社新書)『写真のプロフェッショナル』(パイ インターナショナル)『G12 トーキョートップギャラリー』(東京地図出版)『彼女たち』(ぺりかん社)など。東京・代官山で毎月第一金曜日、写真について語るイベント「写真を読む夜」を開催中。東京・原宿のスペースvacantを中心に、日本写真を捉え直す「provoke project」開催中。
公式サイト:http://yamauchihiroyasu.jp/