さて今週は、先週のLに続き、Rの練習です。
Rの発音については、二つの留意点があります。ひとつは、「RがないところにはRを入れない」ことです。もうひとつは、Rの発音そのものについてです。
Rを入れると英語っぽい?
以前にも書きましたが、Rについてまず注意すべきなのは、「Rが入っていないところにはRをいれない」ということです。ところがRを混ぜたほうが英語っぽいと思うのか、全く必要のないところにRを入れている人がたくさんいます。
例えば fast という単語にはRが入っていませんから、 fast car (速い車)というときには、絶対にRを混ぜてはいけません。うっかりRを混ぜてしまうと、first car (一番目の車)のように聞こえてしまうわけです。fast 以外にもcone(円錐)にRを混ぜると、corn (とうもろこし)に聞こえてしまったりします。別にRを入れても英語っぽくならず、むしろ「日本人訛り」が強調されますので、無駄にRを入れないようくれぐれも注意しましょう。なお、これは本当によく耳にする日本人独特の癖で、職業的に英語を使っているパイロットや客室添乗員といった方々の機内放送ですら、要らないところにRが混じっています。
ではRをどうやって発音すればいいのか?
Rを発音するには、2つの方法があります。ひとつは日本でもよく知られた、巻き舌にする方法です。もう一つの方法は、舌の奥の方を、上の奥歯に着くくらい引き上げる、という方法です。別にどちらの方法が優れているというわけでもありませんし、使い分けがあるわけでもありません。 さらに本質的なことを言ってしまえば、舌を巻くか、舌の奥を引き上げるかは、かなりどうでもいいことです。両方のやり方を試してみるとわかりますが、どちらの場合も、舌を操作することで喉が広がり、上顎の奥の方の柔らかい部分(軟口蓋)が持ち上がって口内の奥の方に大きな空間ができます。この広がりがキチンとできていること、それが一番大切な部分です。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。