vol.3 アメリカにあって日本にない視点とは?

「なぜ勉強しないといけないのか?」という疑問、誰もが一度は感じたことがあるのではないのでしょうか。渡辺由佳里さんは、一見答えのないこの疑問に、「生きにくい社会を生きる」大きなヒントが隠れているといいます。『どうせなら、楽しく生きよう』著者の渡辺由佳里さんと、『アイビーリーグの入り方』著者の冷泉彰彦さんの対談です。

日本の教室は「質問禁止」

渡辺  冷泉さんが書かれた『アイビーリーグの入り方』、拝読しました。「アイビーリーグ」というのはアメリカ東海岸の名門8大学のことですよね。タイトルだけ見ると、「外国留学するつもりがない私には関係ないことだ」と思う方がいらっしゃるかもしれません。
 けれどもこの本は、実は、日米の大学が「将来性がある学生」を選ぶ視点の差を説明したものなので、日本にお住まいの方でも興味深く読める本だと思いました。

冷泉  ありがとうございます。本のなかでは、日米の教育の差についていろいろ紹介しましたが、さらに驚く例として挙げたいのが、日本では教室で質問をするのは基本的に禁止されているということです。

渡辺  えっ。どうしてですか?

冷泉  理由はいくつかありますが第一に、質問は恥ずかしいことだから。質問するのは、先生の授業だけではわからないというふうにとられるんです。わからないとしたら、本人の能力が足りないか、あるいは先生の説明が不十分だということになります。だから、質問するのは、能力がないのを晒すか、先生への反逆のどちらかであって、タブーなんです。だから、それでも質問するなら申し訳なさそうに聞かないといけないんです。

渡辺  質問してくれる生徒を高く評価するアメリカとは逆ですね。

冷泉  ある日本語論の本で、ある帰国子女が、敬語も完璧に話せて日本語の面では問題がないのに、しつこく先生のところに来て質問したら、先生が「おまえは何なんだ!」と怒ってしまったという逸話が書いてありました。

渡辺  なぜその先生が怒ったのか想像できないんですけど。

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生きにくい世の中をどう生きる?

渡辺由佳里 /冷泉彰彦

人と人との距離を近づけたかに思える、SNSの発達。しかし、「あいつは俺より恵まれてる」といった妬みや、「あいつがむかつく」といった怒りが可視化され、溢れかえってギスギスしているのも事実です。ネガティブな感情むき出しの言葉で個人を攻撃す...もっと読む

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コメント

hal_31 教室で質問したらいじめられるとか、理解できない 約5年前 replyretweetfavorite

makimakipage 問い続ける限り、わからないことは恥ずかしいことじゃない、と今は思える。でもたしかに・・若い時は質問したり間違えることが妙に恥ずかしかったな、、 https://t.co/PuK5etneEp 約5年前 replyretweetfavorite

note_PR 日本では質問は禁止されている? アメリカと日本の「教育」の違いとは http://t.co/5C1NnV3sLM @YukariWatanabe  @reizei_nj http://t.co/GkW7EBXjsT 約5年前 replyretweetfavorite

YukariWatanabe 冷泉さんとは5時間近く濃い会話をしました。全部掲載できないのが残念> 約5年前 replyretweetfavorite