首吊り死体の下に現れるいたって地味なお薬、人魄

人間の魂、ヒトダマの見解は人それぞれ。心霊現象の一種という人もいれば、リンが自然発火したという人もいるはず。なんと、遠い昔中国ではヒトダマは漢方だったとか……。ヒトダマは触れる? そもそもヒトダマって存在するの? 何もかもが怪しいお薬ですが、意外にその地味な効能はあったような気がしてきます。

服用前の注意「絶対に探しに行かないで下さい」

人魂ひとだまというコトバはお聞きになったことがあるでしょう。

人魂は心霊現象の一種だという人もいれば、リンが自然発火するのだという人もいます。大槻教授ならプラズマだと言うかも知れません。 実は、漢方は独自の見解として「人魂」があると考えています。

そして人魂とセットの概念として、人魄にんはくなるものがあると考えているのです。

今回ご紹介するのは、その人魄です。


鳥山石燕『今昔画図続百鬼』[Public domain], via Wikimedia Commons

とてつもなく奇妙な薬

明王朝の時代の記録を見てみましょう。

『本草綱目卷』明李時珍撰(国立国会図書館デジタルコレクションより)

<首吊り死体の下には「炭のようなものがモノ」がある。直ちに掘り起こせば手に入れることができるが、少しでも遅れをとると深く沈みこみ、掘り取らなければ必ずまた首吊り事件が起きる。>

文中の「炭のようなモノ」が、人魄という薬です。

人魄はすぐに掘らないと地中深く潜ってしまうという、竹の子の逆みたいな性質をもっています。

ですから人魄を手に入れようと思ったら、首吊りの一部始終を見ていなければなりません。タイミングを合わせて掘るためには、そういうことになるハズです。 なんと不気味な入手方法でしょう。

魂魄の関係

なぜ首吊り死体の下には人魄などという奇妙奇天烈なものができるのでしょうか?

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