山内宏泰
庭園美術館リニューアル! 気になる初展示は?——「アール・デコ建築をみる」
東京・白金にある東京都庭園美術館で行われている「アーキテクツ/shirokane アール・デコ建築をみる」。改装工事のための3年間の休館を経て、旧朝香宮邸が一般公開されました。華麗で優美な装飾品にふれると、気分はまるで明治時代の貴族。西洋建築に憧れた貴族の思いや、日本の職人たちによる建築技術の高さを、肌で感じてみてはいかがでしょうか。
建物は生きています。大事に造られ、使われてきたのであれば、その寿命は人間よりも少し長かったりもするものです。そんなことを実感できる展示が、東京・白金で開かれていますよ。東京都庭園美術館での「アーキテクツ/shirokane アール・デコ建築をみる」です。
東京都庭園美術館は、1933年建築の朝香宮家本邸を、美術館として用いている都の施設。この3年ほどは、修復と調査のために休館になっておりました。その作業がひと通り終了したため、このたびリニューアルオープンと相成ったのです。
リニューアル前は、建築内の各室にさまざまな作品が置かれ、重みのある展示空間として使用されることが多かったものです。今回は、滞りなくおこなわれた修復を経て、新たな姿をお披露目する意もありますので、どこかから展示品を運び入れることはしていません。純粋に建物の美を楽しんでもらおうという趣向になっておりますよ。
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この連載について
山内宏泰
世に“アート・コンシェルジュ”を名乗る人物がいることを、ご存じでしょうか。アートのことはよく知らないけれどアートをもっと楽しんでみたい、という人のために、わかりやすい解説でアートの世界へ誘ってくれる、アート鑑賞のプロフェッショナルです...もっと読む
著者プロフィール
ライター。美術、写真、文芸その他について執筆。著書に『写真のフクシュウ 荒木経惟の言葉』(パイインターナショナル)『写真のフクシュウ 森山大道の言葉』(パイインターナショナル)『上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史』(星海社新書)『写真のプロフェッショナル』(パイ インターナショナル)『G12 トーキョートップギャラリー』(東京地図出版)『彼女たち』(ぺりかん社)など。東京・代官山で毎月第一金曜日、写真について語るイベント「写真を読む夜」を開催中。東京・原宿のスペースvacantを中心に、日本写真を捉え直す「provoke project」開催中。
公式サイト:http://yamauchihiroyasu.jp/