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この間の妻とのデートは、ほんとにヒヤヒヤしたわよ。
沼津の深海生物専門水族館に行ってきました。
館内は、深海生物に向かって「キモーい!」と大騒ぎするお客さんたちでいっぱい。私もダイオウグソクムシの脚のワサワサ感に(キモーい)って言いかけたんですがぐっとこらえ、ヒヤヒヤしながら妻の顔を伺いました。
案の定ブチ切れです。
「朝子ちゃん! 私、生き物に向かって軽々しく『キモい』って言える人信じられないよ!! みんな生き残るために一生懸命進化してきた結果が今の姿なんだよ。その姿で今も一生懸命生きているんだからねっ!!」
わあすごい!
さすが人口100人の村出身だ!!
さすがアパートに出たネズミに粉スープの袋を全種類かじられた時も「きっと塩辛かっただろうねえ、でも全部味見したかったんだねえ」っていうほのぼのコメントで済ませた森の妖精だ!!!
まったく「森へお帰り……沼津はおまえの世界ではないのよ」って言いたくなりますが、とにかく妻に言わせれば「『キモい』って軽々しく言える感性こそが気持ち悪い」んだそうです。
だけど、「気持ち悪い」って思っちゃうこと自体を押さえつけるのってむずかしいのよね。
人間、「気持ち悪い」と言わないように心がけることは確かにできます。
けれど、気持ち悪いと思ってしまう気持ちはなかなか押さえつけられないわけよね。
気持ち悪いという言葉を発する手前の、ぞぞーっとするあの感じ、顔をしかめたくなるあの感じ、身が縮こまってしまうあの感じっていうのは、なかなか自分でコントロールすることが難しいものではないでしょうか。
今回ご紹介するのは、こんなご投稿です。
友達や学校の先生などが「同性愛気持ち悪い」という発言をしてるのを何度か聞いて、私自身同性が好きなのに 同性愛って気持ち悪いと思ってしまうようになりました。今までは何を言われても気にしないようにしてましたが、最近気持ち悪いと思ってしまいます。そんな自分も嫌でどうすればいいのかわかりません……。
(一部編集の上、全文掲載させていただきました)
ありがとうございます。まったく、本当に困っちゃうわよね。
というのも、実はね、ある意味私も思ってるのよ……「同性愛気持ち悪い」って。